大学入学や就職を機に一人暮らしを始める際、多くの人が「広くて綺麗な部屋」に憧れます。しかし、物を最小限に抑えて暮らす「ミニマリスト」という選択をするなら、部屋選びの基準は大きく変わります。広すぎる部屋は掃除の手間を増やし、無駄な家賃を発生させる原因になるからです。
この記事では、ミニマリストが一人暮らしをする際に最適な平米数や間取り、生活の質を下げずに家賃を抑えるポイントを詳しく解説します。

結論:ミニマリストの一人暮らしは“広さより間取り”
ミニマリストにとって、部屋の価値は「平米数」の大きさだけで決まるものではありません。むしろ、限られたスペースをいかに効率よく使えるかという「間取りの質」が重要になります。
広い=快適ではない
一般的に部屋は広いほど快適と思われがちですが、ミニマリストにとっては逆効果になることも。広すぎる空間は、つい物を置いてしまう誘惑を生むだけでなく、掃除の負担や冷暖房効率の低下を招きます。
ミニマリストの理想は、自分の管理が行き届くサイズ感です。必要なものがすぐ手に届き、余計な家事が発生しないコンパクトな空間こそが、真の快適さを生み出します。
無駄なスペースがコストになる
部屋が広い分だけ、毎月の家賃という「固定費」が高くなります。使っていないスペースに月々5,000円払っているとすれば、年間で6万円の損失です。ミニマリスト思考では、この無駄を徹底的に排除します。
物を減らして部屋をサイズダウンさせることは、住居費を削減し、浮いたお金を自己投資や趣味に回すための最も合理的で賢い手段となります。
20〜25㎡でも十分暮らせる
一人暮らしの標準は25〜30㎡と言われますが、ミニマリストなら20〜25㎡で驚くほど快適に暮らせます。ベッドを置かずにマットレスにする、デスクをダイニングと兼用するなどの工夫で、6畳程度の居住スペースでも窮屈さは感じません。むしろ、すべてがコンパクトに収まっている機能美を楽しむことができます。都市部で物件数が多いサイズなのも魅力です。
ミニマリストの一人暮らしに必要な広さの目安
持ち物の量や、部屋でどのように過ごしたいかによって最適な広さは異なります。以下の比較表を参考に、自分に合ったスタイルを選んでみましょう。
| 広さの目安 | 推奨スタイル | メリット | デメリット |
| 18〜20㎡ | 極限・ストイック派 | 掃除が数分で終わる。家賃が格安。 | 家具を置く余裕がほぼない。 |
| 20〜25㎡ | 現実的・バランス派 | 物件数が多く、快適性と低家賃を両立。 | 標準的な荷物量だと狭く感じる。 |
| 30㎡以上 | 余白・ラグジュアリー派 | 圧倒的な開放感。空間美を楽しめる。 | 家賃が高く、掃除の手間が増える。 |
18〜20㎡:管理のしやすさが最大級
このサイズは、テレビや大きな棚を持たない人なら窮屈さを感じません。むしろ掃除が数分で終わり、家事動線が極めて短いため、自分の時間を最大化できます。生活のすべてが手の届く範囲に収まる「コックピット」のような機能性が魅力です。
20〜25㎡:利便性とゆとりの両立
6〜7畳の居室が確保でき、クローゼット1つで収まる持ち物量なら、最もストレスなく暮らせます。物件数も多いため、駅近や築浅など、広さ以外の条件をこだわりやすいメリットがあります。自炊やデスクワークも無理なくこなせる、現代のミニマリストにとっての正解です。
30㎡以上:空間の贅沢を味わう
ミニマリストでも、何もない広々とした床を見てリラックスしたい人はこの広さを選びます。家賃は上がりますが、物理的な余白が心のゆとりへ直結します。物を増やさない自信があり、空間そのものに高い価値を感じる人に適した設定です。
ミニマリスト向きの間取りとは?
ミニマリストが快適に暮らすためには、視覚的なノイズが少なく、メンテナンスが容易な構造を選ぶことが重要です。以下の条件を満たす間取りは、最小限の持ち物で最大限の開放感を得るのに適しています。
- 仕切りのないワンルーム
視界を遮る扉が少なく、実面積以上の広がりを感じられる。 - 収納が「一箇所だけ」のシンプルな設計
物の定員が明確になり、死蔵品が生まれるのを防ぐ。 - 長方形や正方形のフラットな部屋
家具配置に悩まず、デッドスペースも生まれない。 - 最短の家事動線
水回りと居室が近く、掃除や洗濯がスムーズに完結する。
このように、ミニマリスト向きの間取りは「管理の手間を減らすこと」に特化しています。あえて収納が少ない物件を選ぶことで、物を増やさないための強制力を働かせるのも賢い手法です。余計な仕切りをなくし、光熱費や掃除時間を最小化できる合理的な空間こそが、身軽な暮らしを支えてくれます。
ミニマリストが避けた方がいい部屋
一見すると便利そうに見える設備や構造でも、ミニマリストにとっては生活の質を下げ、無駄なコストを生んでしまう「落とし穴」があります。物件選びの際は、以下の特徴を持つ部屋は避けるのが無難です。
- 柱や梁(はり)などのデッドスペースが多い部屋
有効面積が削られ、実質的なコストパフォーマンスが悪い。 - 奥行きの深すぎる押し入れや広すぎるロフト
ブラックボックス化しやすく、不用品を溜め込む温床になる。 - 備え付けの棚や飾りが過剰なデザイン
何も置かないシンプルさを維持しづらく、視覚的なノイズになる。
これらの特徴は、物理的なスペースだけでなく、思考のシンプルさまで奪ってしまいます。特に「あれば安心」と思える収納の広さは、ミニマリストにとっては持ち物を肥大化させるリスクでしかありません。自分の持ち物を把握しきれないような複雑な構造は避け、何もない空間を維持しやすい、フラットで潔い部屋を選ぶことが失敗を防ぐコツです。
家賃を抑えたい人ほどミニマリスト思考は有効
ミニマリズムは究極の節約術でもあります。持ち物を物理的に減らすことで、住居選びにおける選択肢が劇的に変わり、人生で最も大きな固定費である「家賃」を合理的に削減できます。
- 広さを妥協できるため家賃が劇的に下がる
20㎡で暮らせれば、同じエリアでも月1〜2万円の節約が可能。 - 付随する固定費(光熱費・備品代)も連鎖的に減る
冷暖房効率が上がり、掃除用具などの消耗品も最小限で済む。 - 引越しコストと心理的ハードルが下がる
荷物が少なければ短時間・低価格で移動でき、住み替えの自由度が増す。
「広さ」を必須条件から外すだけで、立地や築年数にこだわったまま支出を抑えることができます。ミニマリスト思考を取り入れれば、住居に縛られることなく、浮いた資金を自己投資や体験に回せるようになります。これは将来の蓄えを増やすだけでなく、人生のフットワークを軽くするための、最も手軽で強力なライフハックです。
実際にミニマリストが選ぶ物件条件
世間の「当たり前」を捨て、自分にとっての機能性を追求するのがミニマリスト流の部屋探しです。以下のような条件を戦略的に取り入れることで、相場より安く高品質な暮らしを手に入れることができます。
- 駅距離よりも「自分の生活圏」への近さを重視
人混みを避け、徒歩や自転車で完結する利便性を優先する。 - あえて不人気な「1階」や「日当たり中程度」を狙う
家賃が安く、移動がスムーズな1階や、日中外出するライフスタイルに合わせた採光を選ぶ。 - セキュリティ設備など、譲れない機能に一点集中する
不要な広さや装飾は捨て、モニター付きインターホンなど実利のある安心感にはコストをかける。
このように、ミニマリストは「世間の人気条件」と「自分の必要条件」を切り離して考えます。日当たりや駅距離といった一般的なこだわりを一部手放すだけで、限られた予算の中でも、清潔感があり、自分が最も落ち着ける「隠れ家」のような物件を見つけ出すことが可能になります。
ミニマリストに関するよくある質問
ミニマリストに興味はあるけれど、実際の暮らしに不安を感じている方からよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
Q:6畳で足りますか?
A:工夫次第で十分に、かつ広々と足ります。
6畳(約10㎡)が狭く感じるのは、ベッドやソファなどの「据え置き家具」を置くからです。これらを排除して床を見せる面積を増やせば、ヨガができるほどの余裕が生まれます。
Q:ベッドは置かない方がいいですか?
A:折りたたみマットレスや寝袋がおすすめです。
ベッドは部屋の面積を24時間占領しますが、マットレスなら日中は畳んで収納でき、部屋を丸ごとフリースペースとして使えます。最近は睡眠の質を下げない高品質なマットレスも豊富です。
Q:収納が全くなくても大丈夫ですか?
A:最小限(クローゼット一つ分)は必要です。
完全にゼロだと部屋に物が溢れますが、あえて「備え付けのクローゼットに入る分だけ持つ」というルールを作ることで、物のリバウンドを防ぐことができます。収納家具を買い足さないのが鉄則です。
Q:掃除道具は何を揃えるべきですか?
A:クイックルワイパーと小型の掃除機だけで十分です。
床に物がなければ掃除のハードルが下がり、数分で終わります。専用の洗剤を何種類も持つより、ウタマロクリーナーなどの多目的洗剤一本に絞るのがミニマリスト流です。
まとめ:ミニマリストは“部屋を小さく選べる人”
ミニマリストとは、単に物を捨てている人ではなく、「自分にとって本当に必要なものが何かを理解している人」です。その理解があるからこそ、世間の「広いほどいい」という常識に惑わされず、自分にぴったりのサイズを賢く選べるようになります。
- 物が少ない=選択肢が増える
持ち物が少ないと、選べる部屋の選択肢が爆発的に増えます。狭いけれど立地が良い部屋、家賃が破格なレトロ物件など、普通の人が「荷物が入らない」と諦めるような物件も、ミニマリストにとっては宝の山。身軽だからこそ、最高の条件を手にできます。 - 家賃を抑えられる
必要最小限の平米数で暮らすことは、最も確実な節約術です。浮いた家賃で美味しいものを食べたり、旅行に行ったり、将来のために投資したりと、お金の使い道が自由になります。賢く小さく住むことが、経済的な自由への第一歩となります。 - 自由度が上がる
管理する物が少なく、身軽に動ける暮らしは、あなたのフットワークを驚くほど軽くしてくれます。引越しも掃除も、驚くほどラク。その心の余裕こそが、日々の幸福度を底上げしてくれます。
「広い部屋に自分を合わせる」暮らしから、「自分に合ったサイズを自由に選ぶ」暮らしへ。
まずは手元の持ち物を見直すことから始めてみませんか? そして次のお部屋探しでは、あえて「少し小さめの間取り」を覗いてみてください。そこには、今までの常識では見つからなかった「理想の自由」が待っているはずです。
理想のお部屋探しをさらにサポートするために、間取りや設備に関するお役立ち記事をまとめました。不安や疑問を解消して、納得のいく物件選びを進めましょう。
他にも部屋探しに役立つ記事をご用意しています。ぜひご活用ください。
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