9月入居の物件探しはいつから?【第2の繁忙期】最適時期・スケジュール・コツ

9月入居の物件探しはいつから?【第2の繁忙期】最適時期・スケジュール・コツ

【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。

9月の引っ越しは、進学や就職が重なる春の時期とはまた違った盛り上がりを見せる「第2の繁忙期」です。企業の異動や、夏休み明けの生活環境の変化に合わせて動く人が増えるため、市場には魅力的な物件が数多く流通します。しかし、人気物件が多いために競争も激しく、闇雲に探し始めても理想の住まいに巡り合うのは困難です。

本記事では、9月入居を成功させるための最適な開始時期やスケジュール、さらにはライバルに差をつけるための具体的なテクニックを徹底解説します。

結論:9月入居の物件探しはいつから?

9月に入居を完了させるためには、不動産業界の特殊なカレンダーを理解した上での「先手必勝」のアクションが不可欠です。

9月の入居を狙う場合、最大のポイントは「情報の出方」を捉えることです。多くの人が9月の連休や新年度の下半期に合わせて動くため、8月中旬を過ぎると市場は一気に激戦区へと変わります。また、賃貸契約には申し込みから鍵の受け取りまで、事務的な手続きだけで通常2週間から3週間は必要になります。つまり、9月早々に入居したいのか、月末に入居したいのかによって微調整は必要ですが、基本的な開始時期には明確なデッドラインが存在します。

まずは、失敗しないための開始タイミングとトータルの期間目安を整理しましょう。

最適な開始時期は7月〜8月初旬

9月に入居を希望する場合、本格的にお部屋探しをスタートさせるべき最適な時期は「7月から8月初旬」です。

これには賃貸借契約の「解約予告」というルールが大きく関係しています。多くの物件では退去の1ヶ月前までに解約通知を出すことになっているため、8月末から9月に空く物件の情報は、7月の中旬頃からポツポツと市場に出回り始めます。7月中に動き出すことで、まだ他のライバルが「夏休み」の計画に気を取られている間に、鮮度の高い新着情報をキャッチできる可能性が高まります。また、8月初旬までに候補を絞り込んでおけば、お盆休みに入る前に内見予約を確保でき、スムーズに審査へと進むことができるため、非常に有利な展開が望めます。

物件探しから入居までの期間目安は約1〜1.5ヶ月

お部屋探しを開始してから、実際に新しい部屋で生活を始めるまでの期間は、「1ヶ月から1.5ヶ月」を見込んでおくのが標準的です。

この期間の内訳は以下の通りです。

  • 情報収集・比較(1週間): ネットで希望条件を絞り込みます。
  • 内見・物件決定(1〜2週間): 実際に物件を2〜3件ほど見て回り、申し込みます。
  • 入居審査(3〜7日): 大家さんや管理会社、保証会社による審査が行われます。
  • 契約手続き(1週間): 書類の準備、賃貸借契約(署名捺印)、初期費用の振り込みを行います。
  • 引っ越し準備(1〜2週間): 業者の手配や荷造りを行います。
  • 鍵の受け取り・入居

9月は引っ越し業者の予約も埋まりやすいため、これら一連の工程を1.5ヶ月かけて丁寧に進めるのが、トラブルを避けるための鉄則です。

9月入居の理想スケジュール例(時系列)

最短で9月入居を実現するための理想的なスケジュールを一覧表にまとめました。自分の現在の状況と照らし合わせてみてください。

時期ステップ具体的なアクション
7月中旬〜下旬準備・情報収集希望条件の整理、ポータルサイトでの相場確認
8月上旬内見・申込不動産屋への問い合わせ ⇒ 気になる物件を内見し、お盆休み前に「入居申込」を完了。
8月中旬審査・業者の確保入居審査の結果待ち、引越し業者の見積もり・予約
8月下旬契約・初期費用支払重要事項説明を受け、契約締結と初期費用の振り込み
9月上旬〜中旬入居準備・引越しライフライン開通手続き ⇒ 鍵の受け取り ⇒ 入居

なぜ9月は「第2の繁忙期」なのか?市場動向と特徴

9月は、1年の中でも人の動きが増えやすい時期のひとつ。1月〜3月の「超繁忙期」に次いで「第2の繁忙期」と呼ばれています。

春の繁忙期とは少し違って、9月は引っ越しする人のタイプ(動く理由や層)が変わりやすいのが特徴です。そのため、春にはなかなか出会えなかったような条件の良い物件に巡り合えるチャンスがある一方で、特定のニーズが集まりやすく、物件によっては早めに埋まってしまうこともあります。

では、なぜこの時期が注目されるのか──その背景や市場の魅力を、もう少し詳しく見ていきましょう。

9月が繁忙期と呼ばれる背景(転勤・学校・夏休み明けの退去)

9月が第2の繁忙期となる最大の理由は、企業の「下半期に向けた人事異動」が集中することにあります。日本の多くの企業は10月を年度の折り返し地点としており、それに合わせた転勤命令が8月から9月に出されます。

また、大学の秋学期(後期)の開始に合わせて一人暮らしを始める学生や、夏休み期間を利用してじっくりと住み替えを検討していたファミリー層が、9月の連休や涼しくなり始めるタイミングを狙って一斉に行動を開始します。さらに、夏休み中に「子どもの転校」などを理由に退去する世帯も多く、必然的に解約物件が増えるとともに、それを狙う新たな入居希望者も激増するという構造になっています。

春と並ぶ9月入居の市場活性化ポイント

9月の市場活性化は、単なる「数の多さ」だけではありません。「物件の質の高さ」も春の繁忙期に匹敵する魅力となっています。

春の繁忙期(1〜3月)は、新築物件や学生向けの低価格帯物件が中心になりますが、9月は「社会人の転勤」に伴う退去が多いため、分譲賃貸やハイグレードなマンション、設備の充実した1LDK〜2LDKなどの優良物件が市場に放出されやすい傾向があります。

また、3月ほど不動産会社が殺人的な忙しさではないため、担当者との相談が比較的スムーズに進みやすいという、サービス面での活性化も借り手にとっては大きなメリットとなります。

物件数の増減:春との違い・魅力ある空室の傾向

物件数の絶対数では1〜3月に及びませんが、9月は「空室の質」において独自の傾向があります。

特徴春の繁忙期(1〜3月)秋の繁忙期(9月)
主な層学生・新社会人転勤者・DINKs・ファミリー
物件傾向1R/1Kの新築・低価格帯設備充実・分譲賃貸・広めの間取り
スピード数時間で埋まることもある数日で埋まる(春よりは猶予がある)
交渉事ほぼ不可能端数調整など、僅かに可能性あり

9月に出る物件は、転勤に伴う退去が多いため、オーナー側も「できるだけ早く次の優良な入居者を見つけたい」と考える傾向にあります。そのため、クリーニングが済んだばかりの非常に綺麗な状態の物件や、法人の借上げだったために管理が徹底されていた物件などに出会いやすいのが、この時期の隠れた魅力といえるでしょう。

9月入居向けの物件探し:詳細アクションガイド

9月入居を成功させるためには、単に時期を追うだけでなく、不動産業界の夏季休暇(お盆休み)や台風シーズンといった季節要因を逆算した戦略的な動きが求められます。

この時期、不動産会社や管理会社の多くは8月10日〜15日頃に夏季休暇に入ります。この期間は「内見ができない」「入居審査が止まる」「契約書の発送が滞る」といった停滞が発生するため、ここを「休み」と捉えるか「勝負所」と捉えるかで結果が大きく変わります。9月の異動辞令が出てから動くライバルたちに差をつけるための、具体的な立ち回り方を詳しく見ていきましょう。

7月中旬〜下旬:情報収集と「先行申込」の検討

9月入居の争奪戦は、実は梅雨明け前から始まっています。この時期にすべきは、ポータルサイトでの検索だけではありません。

  • 解約予定物件を狙い撃つ: 8月末〜9月に退去する物件は、7月中に解約通知が出されます。まだ「内見不可(居住中)」の状態でも、条件が良ければ「先行申込(中を見ずに申し込む)」を検討するスピード感が重要です。
  • 不動産会社への事前コンタクト: 「9月上旬に入居したい」とあらかじめ伝えておくことで、一般公開前の情報を回してもらえる関係性を作っておきましょう。

8月上旬〜中旬:お盆休み前の「駆け込み内見」が勝負

8月の第1週から第2週前半が、9月入居に向けた最大の山場です。お盆休みに入ると市場の動きが止まるため、その前に「申し込み」まで済ませておくと良いでしょう。

真夏の暑い中での内見となりますが、この時期に部屋をチェックすることには「エアコンの効き」や「西日の入り方」を実体験できるというメリットがあります。また、8月中旬に辞令が出る転勤族が一気に動き出すため、その数日前に内見予約を入れ、お盆休み前ギリギリに申込書を提出できれば、休み明けに審査の「一番手」として扱われる確率が飛躍的に高まります。

8月下旬〜9月上旬:台風と引越し業者の確保に注意

審査を無事に終えた後のこの時期、最も注意すべきは「引越し業者の確保」と「天候リスク」です。

9月の連休(シルバーウィークなど)は引越し需要が集中し、料金が高騰します。また、9月は台風の上陸が多い月でもあるため、万が一の悪天候時に「日程変更ができるか」「キャンセル料はどうなるか」を業者としっかり確認しておく必要があります。契約手続きを8月中に済ませ、9月の1週目にはライフラインの開通予約を終えておくことで、慌ただしい第2の繁忙期を余裕を持って乗り切ることができます。

9月入居のメリット・デメリット

9月の引っ越しには、春の繁忙期とは異なる独特の利点と注意点があります。これらを天秤にかけておくことで、納得感のある住み替えが可能になります。ここでは、9月という時期に絞って、借り手が直面するリアルなメリット・デメリットを詳しく解説します。

メリット1:春の繁忙期を外した“良物件”に出会える可能性

春の繁忙期は、物件の質に関わらず「とにかく動かなければならない人」が溢れるため、条件の悪い物件でもすぐに埋まってしまいます。しかし、9月は「吟味して選べる良物件」が残りやすい、あるいは新規で出やすいというメリットがあります。

9月はオーナーが『空室期間の長期化』を恐れて条件を緩和するタイミングと重なります。

賃貸市場において、春の繁忙期を逃した空室物件は、その後の閑散期に入ります。もしこの期間に決まらなかった物件がある場合、オーナーや管理会社は「ここで決めなければ、次の繁忙期(翌年1月)まで半年以上埋まらない」という強い危機感を抱きます。

そのため、9月の「第2の繁忙期」に合わせて、以下のような動きが活発になります。

  • 家賃・管理費の値下げ: 募集条件を数千円下げて、検索結果にヒットしやすくする。
  • 初期費用の緩和: 礼金ゼロやフリーレント(家賃1ヶ月無料)を設定し、入居のハードルを下げる。
  • リノベーションの完了: 春の退去後にじっくり時間をかけて改修を行い、最新設備にアップデートされた物件がこの時期に公開される。

つまり、9月に出会える良物件は「古くから残っている売れ残り」ではなく、「秋の需要に合わせて、条件を戦略的にブラッシュアップして再登場した新着物件」なのです。これにより、春の激戦期には手が出なかったハイクオリティな部屋を、より有利な条件で契約できるチャンスが生まれます。

メリット2:転勤・異動者の退去物件が増え選択肢が出る

9月は企業の異動シーズンであるため、『法人が管理していた質の高い物件』が空室になるケースが多いのが特徴です。

こうした物件は、前入居者が大手企業の社員であったりすることが多く、使い方が丁寧で室内が綺麗に保たれている傾向があります。また、分譲マンションの一部を賃貸に出している「分譲賃貸」などの希少物件も、転勤をきっかけに市場に出ることが多いため、一人暮らし向けのコンパクトな部屋から広々としたファミリー向けまで、選択肢に深みが出るのが9月の大きな魅力です。

メリット3:引越し業者の確保や事務手続きが春よりスムーズ

9月入居の大きな利点は、引越し業者やインフラ手続きの『予約の取りやすさ』と『コストの安定性』にあります。

3月から4月にかけての「超繁忙期」には、業者が捕まらない「引越し難民」が社会問題化し、料金も通常の2〜3倍に跳ね上がることが珍しくありません。しかし、9月は「第2の繁忙期」とはいえ、卒業や入学が重なる春ほど物流がパンクすることはありません。

そのため、以下のような実務面での恩恵を受けることができます。

  • 引越し費用の高騰を抑えられる: 9月は春に比べれば業者のスケジュールに余裕があるため、価格競争が働きやすく、相見積もりによって料金を抑えられる可能性が高くなります。連休(シルバーウィーク等)を避ければ、費用を抑えやすいです。
  • 希望の日時で予約が通りやすい: 「土日の午前中」といった人気の時間帯でも、早めに動けば予約を確保しやすくなります。これにより、会社を休まずに引越しを完了させるなど、自身のスケジュールに合わせた無理のない計画が立てられます。
  • インターネットやライフラインの工事がスムーズ 新生活で欠かせないインターネットの開通工事やガスの開栓立ち会いは、春先には1ヶ月待ちになることもありますが、9月であれば比較的希望日に予約が取りやすくなります。

デメリット1:時期が重なるため人気物件は競争が激化

もちろん、デメリットも存在します。最大の懸念は『ライバルの強さ』です。

9月の引っ越し希望者は、転勤を命じられた会社員など「経済的に安定し、かつ期限が明確な層」が非常に多いです。こうした層は決断が速く、良い物件があれば内見を待たずに申し込むこともあります。また、法人の一括契約などでライバルが強敵になることもあります。「週末にゆっくり考えよう」と思っている間に、平日に申し込みが入ってしまうという、繁忙期特有のスピード感への対応が求められます。

デメリット2:お盆期間を挟むと対応が遅れがち

スケジュール面での大きな壁が、『8月のお盆休みによるタイムロス』です。

不動産業界全体が8月中旬に1週間程度の休みに入ることが多いため、この期間は「物件への問い合わせ」「内見の鍵の手配」「審査の進捗」のすべてがストップします。入居を急いでいる場合、このお盆休みのロスが致命的になり、引越し業者の予約が取れない、あるいは鍵が間に合わないといった事態を招く可能性があります。9月入居を狙うなら、このお盆を「休みの期間」と捉えず、その前に申し込みを済ませておくという戦略的な動きが必須です。

9月ならではの成功する探し方と注意点

第2の繁忙期で理想の部屋を勝ち取るためには、通常の探し方に加えて「秋の市場」に適したテクニックが必要です。

情報の鮮度が命となるこの時期、ポータルサイトを眺めるだけでは不十分です。ライバルが動き出す前に情報を掴み、瞬時に判断を下すための仕組みを自分の中で作っておくことが重要になります。ここでは、実践的な4つのポイントを詳しく解説します。

リアルタイム情報を逃さない「毎日チェック」の仕方

9月の物件情報は、1日で状況が激変します。「情報のルーチン化」が成功の第一歩です。

  • 新着通知の活用: SUUMOやHOME'Sのアプリで、条件を保存し「新着物件通知」をオンにします。特に、物件が最も動く「水曜日・木曜日(不動産業界の休日明け)」や「金曜日(週末の集客前)」の更新は要チェックです。
  • 特定サイトの巡回: 大手ポータルサイトだけでなく、狙っているエリアに強い不動産会社の自社サイトもブックマークしましょう。ポータルサイトに載る前の「速報」が掲載されることがあります。情報の鮮度を確認するために、掲載日が「昨日」や「本日」のものを中心に問い合わせるのがコツです。

複数不動産会社に相談するメリット

一社だけでなく、「複数の視点を持つこと」も有効です。「物件探しはどこの不動産屋でも同じ」と思われがちですが、実は会社によって得意なエリアや持っている情報が異なります。A社では紹介されなかった物件が、B社では「ちょうどさっき解約が出ました」と提案されることもあります。

また、最近ではオンライン対応や情報の透明性に特化した新しいタイプの不動産会社も増えています。こうした会社は、店舗へ足を運ぶ手間を省ける「WEB内見」や「WEB相談」に精通しており、わざわざ暑い中店舗に行かなくても、プロの視点で物件のメリット・デメリットを率直に教えてくれるため、効率的かつ納得度の高いお部屋探しが可能です。

複数の担当者と接することで、9月の市場動向について異なるアドバイスをもらえるため、より客観的な判断ができるようになります。ただし、あまりに多くの会社に問い合わせすぎると連絡がパンクするため、エリアごとに2〜3社に絞るのが効率的です。

大手チェーン・地場業者・オンライン特化型など、異なる強みを持つ複数の会社を使い分け、情報の網を広く張りましょう。

内見予約の取り方・優先順位の付け方

理想の部屋を逃さないためには、内見の取り方を工夫しつつ、物件にしっかり優先順位をつけて行動することが大切です。

<内見予約の取り方:効率よく回るコツ>

  • 気になる物件はまとめて問い合わせして内見候補を確保する
  • 希望日時は1つに絞らず、第1〜第3希望まで提示する
  • 人気物件の内見予約は、朝一番で見学する
  • できれば同じエリアで2〜3件を同日に内見して比較する
  • 人気物件は「空いてから」ではなく、見つけた時点で即予約が基本

<優先順位の付け方:迷わない判断基準>

  • 希望条件の“必須”を満たしている(家賃・エリア・駅距離など)
  • 相場より割安でコスパが良い
  • 設備や築年数などで満足度が高そう
  • 募集が出たばかりで早く埋まりそう

内見予約は「早い者勝ち」になりやすいので、まずは候補を確保してから比較するのが正解です。内見前に優先順位を決めておくことで、当日迷いにくくなり、9月のスピード感ある部屋探しでも納得のいく選択がしやすくなります。

すぐ決まる物件の“見極めポイント”

9月入居の部屋探しは「第2の繁忙期」と言われることもあり、条件の良い物件ほど早く埋まりやすいのが特徴です。だからこそ、内見の段階で「この部屋はすぐ決まりそうか?」を見極めて、迷う時間を減らすことが成功のカギになります。

<すぐ決まる物件に多い特徴>

  • 駅徒歩10分以内などアクセスが良い
  • 家賃相場より割安でコスパが高い
  • 築浅・室内がきれい(リフォーム済み含む)
  • 人気設備が揃っている(オートロック/宅配ボックス/浴室乾燥機など)
  • 生活利便性が高い立地(スーパー・コンビニが近い)

また、迷っている間に他人に取られないよう、自分なりの「即決ルール」を作っておくと良いでしょう。

  • 「80点ルール」の適用: 100点満点の物件は存在しないと考え、事前に決めた優先順位のうち80%を満たしていれば、その場で申し込む覚悟を持ちます。
  • 懸念事項の即時解消: 「ここが気になる」と思ったら、内見中にその場で担当者に確認し、解消しましょう。「一度持ち帰って検討」は、9月の市場では「他人に譲る」のと同義です。特に、周辺環境や共用部の管理状態などは内見時にしか分からないため、そこが良ければ室内はある程度許容するという割り切りも大切です。

物件探しから入居までの基本ステップ

お部屋探しはマラソンのようなもの。スタートからゴールまでの流れが頭に入っていないと、途中で息切れしたり、重要な手続きを忘れたりしてしまいます。9月入居に向けた一連のプロセスを、改めて6つのステップで詳しく解説します。

希望条件の整理(家賃・エリア・設備)

全ての始まりはここです。9月の市場は物件の質が高いため、欲張りになりがちですが、予算設定だけはシビアに行いましょう。家賃だけでなく、初期費用(敷金・礼金)の準備もこの段階で済ませておきます。また、「なぜ引っ越すのか」という目的を再確認し、それを叶えるために最低限必要な条件を絞っておくことが、後の即断即決を支えます。

物件情報を集める(SUUMO・HOME’Sなど)

ネットでの検索は「宝探し」のようなものです。9月は情報が多いため、条件をあまりに細かく設定しすぎると、逆に掘り出し物件を逃してしまうことがあります。最初は条件を少し緩めに設定し、幅広い選択肢の中から気になったものを「お気に入り」に入れていく手法がおすすめです。また、物件の間取り図だけでなく、建物外観や周辺のストリートビューも確認し、生活イメージを膨らませましょう。

不動産会社へ問い合わせ&内見

気になる物件があれば、迷わず「空き確認」の問い合わせをします。9月は「掲載されていても実は申し込みが入っている」ケースが多いため、まずは現在の状況を電話やメールで確認。事前に条件を詳しく伝え、あらかじめ「本当に見る価値がある物件」を数件に厳選してもらうよう、担当者とコミュニケーションを密に取るよう心がけましょう。

内見の際は、写真では分からない「匂い」「音」「共用部の清潔さ」に注目します。特に、ゴミ置き場の使い方が綺麗な物件は、管理が行き届いておりトラブルが少ない傾向にあります。

申込・審査・交渉

物件が決まったら、迅速に申し込みます。9月はライバルが強いため、必要事項の記入漏れがないように注意しましょう。家賃や設備の交渉(エアコンの新調など)をしたい場合は、このタイミングで伝えますが、第2の繁忙期であることを考慮し、無理な要求は避けるのが無難です。「この条件なら確実に契約する」という意思を見せることで、審査や交渉が有利に働くこともあります。

契約・初期費用支払い

審査に通ったら、重要事項説明を受け、内容に納得したうえで正式に契約を交わします。事務的な作業が中心となりますが、ここで手を抜いてはいけません。契約書類は量が多いですが、特に「特約事項」や「退去時のクリーニング費用」については重点的に目を通しましょう。

初期費用の支払いは、ネットバンキングなどを活用してスムーズに行えるよう準備しておきます。入金が確認できないと、入居当日に鍵を渡してもらえない可能性があるため、期限は厳守です。

鍵受取・引っ越し・入居

最後は物理的な移動です。9月の引っ越しは台風シーズンとも重なるため、悪天候時の引っ越し会社の対応についても事前に確認しておきましょう。

鍵の受け渡しは、入居当日に不動産会社の店舗で行われるのが一般的ですが、なかには郵送対応を行っている会社もあります。鍵の受け渡し方法や受け渡し場所は事前にしっかり確認しておくと良いです。

鍵受け取り後は、家具を入れる前に室内の傷や汚れを写真に撮り、記録に残しておくことが退去時のトラブル防止になります。新しい街での生活を、気持ちよくスタートさせましょう。

9月入居の物件探しQ&A

読者の皆様からよく寄せられる、9月の物件探しにまつわる疑問を一問一答形式でまとめました。特に9月という特殊な時期にフォーカスしたQ&Aですので、スケジュールや物件選びの最終確認としてご活用ください。

9月は本当に物件が出やすいの?

A. はい、間違いなく「出やすい」時期です。

前述の通り、10月の下半期開始に向けた人事異動や、秋学期からの通学に合わせて動く人が多いため、8月から9月にかけて解約(退去)の通知が激増します。これにより、春の繁忙期に次ぐ物件の「入れ替わり」が発生します。特にファミリー層や高年収の単身者層の移動が多くなるため、質の高い物件が市場に潤沢に供給されるのが9月の特徴です。

春の物件数とどう違う?

A. 数では春に劣りますが、「競争の質」と「物件の種類」が違います。

1〜3月の春の繁忙期は、新大学生や新社会人がメインのため、ワンルームや1Kの低価格物件が中心です。一方、9月は法人の異動が多いため、設備が充実した1LDK以上の間取りや、分譲賃貸、築浅のマンションなどが多くなる傾向があります。また、春ほど「全員がパニック状態で探している」わけではないため、しっかり準備している人にとっては、春よりも有利に好条件物件を確保できるチャンスがあります。

異動・転勤の影響は大きい?

A. 非常に大きいです。9月の市場を動かしているメインエンジンと言えます。

特に大手企業のオフィスが集まるエリアや、交通の便が良い住宅街では、転勤に伴う一斉解約が発生します。こうした物件は、会社が家賃を補助していたりするため、個人の賃貸よりも「ハイスペック」な場合が多いです。また、法人は入居時期を「10月1日」などの区切りに合わせたいことが多いため、それに合わせた9月入居の募集が集中します。この流れに乗ることで、普段はなかなか空かないような人気物件を手に入れることができます。

早く探すメリット・遅く探すリスクは?

A. 早く探すメリットは「選択肢の最大化」、遅く探すリスクは「妥協と高額な引越し費用」です。

7月〜8月初旬にかけて動き出せば、これから空く予定の「未公開に近い情報」にいち早く触れることができます。逆に8月下旬以降に探し始めると、すでに良い物件はすべて「成約済み」となっており、残っているのは何らかの欠点がある物件ばかりという状況になりかねません。また、9月の連休に合わせて引っ越したい場合、遅く動くと引っ越し業者の予約が取れない、あるいは繁忙期料金として通常の数倍の費用を請求されるといったリスクも高まります。

まとめ:第2の繁忙期を制して理想の部屋を見つけるコツ

9月入居に向けたお部屋探しは、春の繁忙期に勝るとも劣らない魅力と競争が共存する、非常に戦略的なイベントです。

成功のための最大のコツは、「7月からの早期始動」と「お盆休み前の申し込み」というスケジュールを徹底することです。9月は転勤などの法人需要により、質の高い物件が市場に溢れますが、その分ライバルの判断も速いため、あなた自身の準備不足がそのまま理想の部屋を逃す結果に繋がります。

ネットでの情報の海から新着を毎日キャッチし、不動産会社と密にコミュニケーションを取り、内見時には「80点なら即決」というルールで挑みましょう。引っ越し業者の手配やライフラインの手続きも、ゆとりを持って進めることができれば、9月の新生活を最高な形でスタートさせることができます。この記事で紹介したスケジュールとコツを参考に、ぜひあなたにとっての「理想の一軒」を勝ち取ってください。

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