賃貸マンションやアパートの1階は、住む環境としてメリットとデメリットが混在するフロアです。特に「1階はやめたほうがいい」と耳にすることも多く、物件選びの際に迷うポイントとなることがあります。
本記事では、1階に住むことのデメリットとメリットを徹底解説し、1階に住む際の対策や設備の選び方も含めてお伝えします。物件選びで失敗しないためのヒントをぜひ参考にしてください。

賃貸アパート・マンション1階 やめとけと言われる理由【デメリット】
1階の賃貸物件は便利な点もありますが、多くの人が「やめたほうがいい」と言う理由も存在します。ここでは、1階に住むことで考えられるデメリットを詳しく解説します。

やめとけと言われる理由[1]防犯上の懸念
1階の部屋は、地上に近いため不審者が窓や玄関から侵入しやすいという防犯上の懸念があります。特に、植え込みや塀に隠れて侵入するケースもあり、夜間の防犯対策が欠かせません。また、ベランダや窓を開けっぱなしにして過ごすと、侵入リスクが高まります。
防犯カメラの有無やモニター付きインターフォン、シャッターの設置状況など、事前に物件のセキュリティ設備を確認することが重要です。
やめとけと言われる理由[2]湿気によるトラブル
1階は地面に近いため、湿気がこもりやすい環境です。特に雨の日が続くと、室内の湿度が上がり、結露やカビの発生が問題になることがあります。また、床下の湿気が直接影響する場合もあり、木造物件では床鳴りや木材の劣化が進む可能性があります。
湿気対策として、除湿機の使用や防カビ剤の設置、定期的な換気が欠かせません。
やめとけと言われる理由[3]日当たりの問題
周囲に高い建物がある場合や、植え込みが遮る場合、1階の部屋は日当たりが悪くなることが多いです。特に南向きや東向きであっても、隣接する建物が近いと日中でも薄暗い環境になる可能性があります。
日当たりが悪いと、洗濯物が乾きにくく、部屋全体が湿っぽくなるという悪循環が発生するため注意が必要です。
やめとけと言われる理由[4]騒音トラブルの可能性
1階は上階の住人が歩く音や物音が響きやすい環境です。また、外に面している部分が多いため、道路の通行音や人の話し声など、外部からの騒音も聞こえやすい傾向があります。
特に交通量の多い道路に面している場合や、周囲に商業施設がある場合は、騒音レベルが日常的に高くなる可能性があります。
やめとけと言われる理由[5]部屋からの眺望が微妙
1階の部屋は地上に近いため、眺望が期待できない場合がほとんどです。窓から見えるのが隣の建物や塀、駐車場である場合も多く、開放感に欠けることがあります。
また、プライバシーを守るためにカーテンを閉めっぱなしにしていると、部屋が暗く感じることがあるため、内見時に眺望を確認しておくことが大切です。
やめとけと言われる理由[6]ゴキブリや虫の侵入問題
1階は地面に近いため、ゴキブリや小さな虫が侵入しやすい環境です。特に夏場は、排水口や玄関の隙間、窓から侵入するケースが増えます。防虫対策として、隙間を埋めるテープや防虫キャップを活用することが効果的です。
また、定期的に燻煙剤を使用して、潜在的な虫の発生を防ぐことも大切です。
やめとけと言われる理由[7]スマホの電波が弱くなりがち
1階の部屋は、周囲の建物や地形の影響でスマホやWi-Fiの電波が弱くなる場合があります。特に鉄筋コンクリート造の物件では、壁の厚みが電波を遮るため、ネット環境に不便を感じることも。
事前に内見時に電波の強さを確認し、必要であればWi-Fi中継機を設置することを検討すると良いでしょう。
やめとけと言われる理由[8]冬が寒い
地面に近い1階は、冬場に外気の影響を受けやすく、底冷えがしやすい特徴があります。特に床の断熱性が低い場合、足元が冷たく感じ、暖房効率も悪くなることがあります。
これを防ぐために、床にカーペットやラグを敷いたり、床暖房がある物件を選ぶことが有効です。
賃貸マンション・アパートで1階に住むメリット
1階の賃貸物件にはデメリットがある一方で、他の階にはないメリットも多数存在します。ここでは、1階に住むことで得られるメリットを具体的に解説していきます。
1階に住むメリット[1]上層階より家賃が安い
1階の物件は、他の階に比べて家賃が低めに設定されていることが一般的です。同じ広さや間取りであっても、1階は防犯や湿気などの理由から家賃相場が安くなる傾向があります。そのため、予算を抑えながら広めの部屋や条件の良い物件を選びやすいというメリットがあります。
特に家賃を重視する人にとって、1階は魅力的な選択肢です。
1階に住むメリット[2]好条件の物件が見つかりやすい
1階は人気が集中しにくいため、同じエリアや建物内でも空き部屋が多いことがあります。そのため、条件に合った物件を見つけやすいというメリットがあります。例えば、駅近や築浅など、理想の条件を優先しつつ家賃を抑えたい場合、1階の選択肢が増えることが多いです。
物件数が多い分、内見の比較もしやすくなります。
1階に住むメリット[3]下の階を気にせず生活できる
上層階では、足音や物音が下の階に響くことを気にしながら生活する必要がありますが、1階ではその心配がありません。特に、小さな子供がいる家庭や、ペットを飼っている場合、音を気にせずにのびのびと暮らせるのは大きなメリットです。
また、家具を移動する際や掃除機をかけるときも、周囲への配慮が少なくて済みます。
1階に住むメリット[4]引越し料金が安くなる
1階は建物内の移動距離が少ないため、引越し作業が効率的に行えます。エレベーターを使う必要がなく、大型家具や家電の搬入も簡単です。その結果、引越し料金が安くなるケースが多いです。
また、大型家具の配置に悩むことも少なく、引越し業者の作業がスムーズに進むため、時間とコストの節約にもつながります。
1階に住むメリット[5]地震・火災時の避難のしやすさ
1階は、地震や火災などの災害時に迅速に避難できるという利点があります。上層階に比べて階段やエレベーターを利用する必要がなく、直接外へ出られるため、安全性が高いです。
また、高齢者や小さな子供がいる家庭では、日常的な移動の負担が少なくなることもメリットです。
災害時のリスクを考慮する場合、1階は安心感のある選択肢です。
1階に住むメリット[6]夏場は涼しくて快適
1階は上層階に比べて外気温の影響を受けにくいため、夏場は涼しく快適に過ごせることがあります。特に、日中の直射日光が当たりにくい部屋では、エアコンを使う頻度を減らせる場合もあります。
また、室温が安定しやすい点も魅力です。電気代を節約しつつ快適な生活を送りたい人には、1階の住まいは適しています。
1階に住むメリット[7]ゴミ捨ての時に楽
1階に住む最大の利便性のひとつが、ゴミ捨ての手軽さです。建物内のゴミ置き場にアクセスしやすいため、朝の忙しい時間帯でも手早くゴミを出すことができます。また、重いゴミ袋を持って階段を上り下りする必要がないため、負担が少なくなります。
特に、ゴミの分別が厳しい地域や、頻繁にゴミ出しを行う家庭には大きなメリットです。
賃貸マンション・アパート1階に階に住むならやるべき対策
1階の物件には独特のデメリットがあるため、快適に生活するには事前の対策が欠かせません。ここでは、1階に住む場合に必要な湿気・虫・セキュリティの3つの対策について詳しく解説します。
1階に住むならやるべき対策[1]湿気対策
1階は地面に近いため、湿気がこもりやすい環境です。湿気が原因でカビやダニが発生すると健康被害にもつながるため、適切な対策を講じることが重要です。
湿気対策:防カビ剤&除湿剤
湿気対策の基本は、カビや湿気を抑えるための防カビ剤や除湿剤を各部屋に設置することです。押入れやクローゼット、窓際など湿気がたまりやすい場所に設置すると効果的です。
また、カビ防止スプレーを使用して、浴室やキッチンなど湿度が高い場所のカビ発生を予防しましょう。

湿気対策:除湿機
湿度が高い部屋には除湿機を導入するのがおすすめです。特に梅雨時期や雨が続く季節には、部屋全体の湿度を効率よく下げることができます。
最近では省エネ性能の高いモデルや、空気清浄機能がついた除湿機もあるため、自分の生活スタイルに合った製品を選びましょう。

1階に住むならやるべき対策[2]虫対策
1階は地面に近いため、ゴキブリや小さな虫が侵入しやすい環境です。適切な虫対策を行い、快適な生活空間を維持しましょう。
虫対策:防虫キャップ
エアコンのドレンホースや排水口から虫が侵入するケースが多いため、防虫キャップを取り付けることが効果的です。防虫キャップは手軽に設置でき、ホームセンターやネットショップで簡単に購入可能です。これにより、小さな虫の侵入をしっかり防ぐことができます。

虫対策:通気口、換気扇にフィルター設置
通気口や換気扇は外部と室内をつなぐ箇所のため、虫の侵入経路となりやすい部分です。防虫フィルターを設置することで、小さな虫の侵入を物理的に遮断できます。特に夏場はフィルターを定期的に交換することで、清潔さと防虫効果を維持できます。

虫対策:防虫スプレーなどを活用
バルサンなどの防虫スプレーを定期的に使うことで虫の侵入防止や既に侵入している虫を退治してくれるので定期的に活用するのも良いと思います。

1階に住むならやるべき対策[3]セキュリティ対策
1階の防犯リスクを軽減するためには、セキュリティ対策を徹底することが欠かせません。以下の2つの方法を実践して、安心して暮らせる環境を作りましょう。
セキュリティ対策:ドアスコープカバー設置
玄関のドアスコープから外部の様子を確認できる一方で、不審者が内部を覗き見る可能性もあります。これを防ぐために、ドアスコープカバーを取り付けるのがおすすめです。カバーを閉じることで内部が見えなくなり、プライバシーが守られます。

セキュリティ対策:窓を開けっぱなしにしない
1階では、窓を開けっぱなしにすることで侵入リスクが高まります。網戸の使用中でも、防犯ロックを設置することで窓が完全に開かないようにすることが重要です。また、日中もカーテンやブラインドを活用して、室内の様子が外部から見えないよう工夫しましょう。
賃貸マンション・アパートで1階に住むなら重視したい設備
1階に住む場合、快適性や安全性を向上させるために、物件の設備も重要なポイントになります。ここでは、1階での生活をより便利で安心なものにするために重視すべき設備を紹介します。
1階に住むなら重視したい設備[1]シャッター(雨戸)
シャッターや雨戸は、防犯面とプライバシー保護において非常に重要な設備です。特に1階では窓からの侵入リスクがあるため、シャッターを閉めることで物理的に防犯性能を高められます。
また、夜間にシャッターを閉めることで室内が見えなくなり、プライバシーを守る効果もあります。加えて、台風や強風時の窓ガラスの保護にも役立つため、必須設備の一つと言えるでしょう。
1階に住むなら重視したい設備[2]モニター付きインターフォン
モニター付きインターフォンは、訪問者の顔を確認できるため、防犯対策として欠かせない設備です。不審者がインターフォンを使って部屋を覗き見することを防ぎ、安心して来客対応ができます。
また、宅配業者や知人など、訪問者の確認がスムーズに行えるため、日常生活の利便性も向上します。
1階に住むなら重視したい設備[3]防犯カメラ
防犯カメラが設置されている物件は、犯罪抑止効果が期待できます。特に1階では、不審者が近寄りにくい環境を作ることが重要です。エントランスや共用部に防犯カメラが設置されているか確認し、設置位置が死角をカバーしているかもチェックしましょう。
また、防犯カメラがあることで住人全体の防犯意識が高まり、安心感が得られます。
1階に住むなら重視したい設備[4]オートロック
オートロックは、防犯性を高める最も基本的な設備の一つです。エントランスでの不審者の侵入を防ぎ、居住者以外のアクセスを制限する役割を果たします。
特に1階では、外部から直接アクセスできるリスクがあるため、オートロック付きの物件を選ぶことで安心して生活できます。併せて、オートロックの作動状況や保守状況も確認すると良いでしょう。
1階に住むなら重視したい設備[5]浴室乾燥機または室内用物干
1階は日当たりや風通しが悪い場合があり、洗濯物が乾きにくいケースがあります。そのため、浴室乾燥機や室内用物干しスペースがあると便利です。特に梅雨時や花粉の多い季節には、室内で洗濯物を乾かす機会が増えるため、これらの設備が生活の快適性を向上させます。
物件選びの際には浴室乾燥機の有無や部屋の広さに適した物干しスペースを確認しましょう。
まとめ
1階の賃貸物件には、家賃の安さや生活の利便性などのメリットがある一方、防犯や湿気、虫の問題などのデメリットもあります。しかし、これらのデメリットは適切な対策や設備を重視することで解消できます。
本記事で紹介した対策や設備のポイントを押さえ、後悔のない物件選びをしてください。
1階以外にも部屋探しで注意した方が良いポイント解説記事
これから引越す予定の人へ
当サイト運営の「ホンネ不動産」なら、不動産業者だけが見れる更新が早い物件情報サイトを一緒に見ながら物件を選べるので、理想の物件を見つけやすく時間もお金も無駄にしません!
さらに、ホンネ不動産は仲介手数料が0円から。およそ家賃1ヶ月分の初期費用をまるっと節約できます。来店も不要なので、遠くに住んでいて引っ越し先の不動産屋に行けず不安に思っている方や、営業トークではなく”本音のアドバイス”を聞いて物件を選びたいという方にもオススメです。