賃貸物件の仲介手数料で家賃1ヵ月分が違法?0.5ヶ月が原則?安くする方法とは

賃貸物件の仲介手数料で家賃1ヵ月分が違法?0.5ヶ月が原則?安くする方法とは

【監修】中川 真吾

(株)ホンネ不動産 執行役員、Google口コミ社内No.1、不動産業界6年以上。関西出身。沢山のお客様のお部屋探しをサポートをしています。

賃貸物件を借りる際に発生する仲介手数料。家賃1ヶ月分が違法なのか、0.5ヶ月が原則なのか、安くする方法はあるのかなど、気になる疑問を徹底解説します。初期費用を抑えるコツも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

仲介手数料の基本知識

賃貸物件を借りる際には、仲介手数料という手数料が発生します。この手数料は、賃貸物件の仲介を依頼した不動産会社に支払う手数料であり、物件の賃貸契約が成立した場合にのみ支払う必要があります。支払い額は法律で定められており、家賃の1ヶ月分(+税)が上限となります。

賃貸契約における仲介手数料の役割とは

賃貸契約における仲介手数料は、借主が物件の仲介を行った対価として支払うものです。この手数料には、物件探しから契約手続きまでのサポートが含まれています。具体的には、以下のような役割があります。

  1. 物件紹介と案内:不動産会社は、借主の希望条件に合った物件を探し、内見のスケジュールを調整します。地域情報や物件の特性を詳しく説明し、借主が最適な選択をできるようサポートします。
  2. 契約交渉:物件の賃料や契約条件について貸主側と交渉します。借主に有利な条件を引き出すために、不動産業者はその経験と知識を活かして交渉を進めます。
  3. 契約手続きのサポート:契約書の準備や確認、必要書類の説明など、契約手続きをスムーズに進めるためのサポートを行います。これにより、借主が契約内容を理解し、安心して契約を進められるようにします。

仲介手数料は、これらのサービスを提供するための費用として支払われるものであり、不動産業者の知識と専門性を活用することで、借主はよりスムーズかつ安心して賃貸物件を契約することができます。

支払い時期について

仲介手数料の支払い時期に関しては、契約前に不動産会社から説明を受けることが多いですが、疑問や不明点がある場合は契約前に必ず確認しましょう。特に、仲介手数料は契約が成立しなかった場合には支払う義務がないため、手数料が発生するタイミングを正確に把握しておくことが重要です。

賃貸物件を借りる際に発生する仲介手数料の支払い時期は、基本的には契約時の一括払いが一般的です。不動産会社によってはクレジットカード払いに対応してる場合があり、カード支払いなら分割払いが可能です。※仲介手数料の支払い時期については、不動産会社によって異なる場合があります。

仲介手数料の上限額について

賃貸物件の仲介手数料については、宅地建物取引業法(宅建業法)により上限が設定されています。この規定は、不動産会社が過剰な手数料を請求して不当な利益を得るのを防ぐため、消費者が不必要な費用負担を強いられないようにするために設けられています。

宅建業法では原則0.55ヶ月分(税込)が上限

賃貸物件における仲介手数料の相場は、家賃の0.5~1ヶ月分(+税)となっています。
これは宅建業法46条の「宅地建物取引業者は、国土交通大臣の定める額をこえて報酬を受けてはならない」という記載に基づくもの。そして、規定にある「定める額」というのは、原則として貸主・借主よりそれぞれ家賃の0.55ヶ月分(税込)以内です。よって、賃貸物件の仲介手数料は原則、家賃の0.55ヶ月分(税込)なります。

ちなみに、仲介手数料の上限に関しては上記のとおり明確に定められていますが、下限については特に決まりはありません。

仲介手数料は1.1ヶ月分(税込)が一般的な相場

前述で、家賃の0.55ヶ月分(税込)が上限の理由を説明しましたが、実際には1.1ヶ月分(税込)が一般的な相場となっています。宅建業法で定められている上限額はあくまで「原則」であり、借り手の承諾があれば、家賃1.1ヶ月分(税込)を仲介手数料として受け取れるという例外規定も存在するため、事前の承諾を得たうえで上限いっぱいまで仲介手数料を受け取る不動産が多い傾向にあります。

なお、家賃1ヶ月分(+税)を超える額の請求は違法となりますので注意してください。
仲介手数料については、事前に承諾をしているか、金額は規定内になっているかをしっかり確認するようにしましょう。

仲介手数料を削減する方法

仲介手数料はあくまでも上限なので、交渉次第で下げられる場合があります。ただし、あまりに無理な要求をすると、逆に印象が悪くなる可能性があるので注意が必要です。

仲介手数料を削減するためのテクニックとして、以下の3つが挙げられます。

  • 交渉を活用して手数料を削減するテクニック
  • 仲介手数料が安い場合のリスクとは
  • 仲介手数料0円から契約できる不動産屋を通す

交渉を活用して手数料を削減するテクニック

賃貸物件契約時に交渉を活用して仲介手数料を削減するためのテクニックをご紹介します。これらのポイントを押さえることで、より有利な条件で契約を進めることができるかもしれません。

  • 初回訪問時に交渉の余地を確認
    物件を初めて内見する際に、仲介手数料の交渉が可能かどうかを確認しておくと、後の交渉がスムーズに進みます。
  • 複数の物件を検討していることを伝える
    複数の物件を検討していることを不動産業者に伝えると、契約を得たい業者が手数料の引き下げに応じやすくなります。業者に「他にも選択肢がある」ということを示すと、競争心を煽ることができます。
  • 具体的な懸念を示す
    物件を気に入っているが手数料が高いことが懸念点であることを伝えることで、業者が柔軟に対応してくれる可能性が高まります。「この物件に決めたいが、手数料が高すぎるために迷っている」といった具体的な理由を伝えましょう。

<値引き交渉のコツ>

  • 冷静かつ丁寧な態度で交渉する(強引な交渉や高圧的な態度はNG)
  • 他の物件と比較する
  • 交渉の根拠を明確にする(他の不動産会社の見積もりを提示するなど、根拠となる資料を用意)
  • 金額ではなく、割引率で交渉する
  • 他の費用とのセット割引を交渉する
  • 相手の事情を理解した上で交渉する

交渉によって仲介手数料を削減するためには、業者とのコミュニケーションが鍵となります。自信を持って、冷静に交渉を進めることが成功のポイントです。また、相手の事情を理解した上で交渉することも大切です。お互いにとって納得のいく解決策を見つけるようにしましょう。

仲介手数料の交渉は、難しいと感じるかもしれませんが、初期費用を抑えるために有効な手段です。交渉が成功すれば、初期費用を抑えることができるため、大きなメリットとなります。

仲介手数料が安い場合のデメリットとは

賃貸物件契約において、仲介手数料が安いことには魅力がありますが、その背後にはいくつかのリスクが潜んでいる可能性があります。以下に、仲介手数料が安い場合に考えられるデメリットを解説します。

  • サービスの質の低下
    仲介手数料が通常よりも安い場合、不動産会社の利益が削られていることが考えられます。その結果、サービスの質が低下する可能性があります。たとえば、物件情報の提供が不十分であったり、内見や契約手続きのサポートが雑だったりすることがあります。
  • 物件の選択肢が限定される
    手数料が安い場合、紹介される物件が限られている可能性があります。不動産会社が特定の物件を優先的に紹介することで、仲介手数料を抑えるためのコスト削減を図っている場合もあります。そのため、選択肢が制限され、希望の物件を見つけにくくなるかもしれません。
  • 不透明な追加費用のリスク
    手数料が安い分、他の名目で追加費用を請求されるリスクがあります。たとえば、24時間サポート費や除菌消臭費などの名目で、実質的なコストが増えることがあります。これにより、結果的には全体のコストが高くなることもあります。
  • 契約内容の不備
    安価な手数料を提示する不動産会社が、契約内容に関する説明を十分に行わない場合があります。これにより、契約内容を十分に理解しないまま契約してしまい、後々トラブルになる可能性があります。

仲介手数料が安いことにはメリットもありますが、安い理由にはリスクが潜んでいる可能性があります。契約前にサービス内容や費用の内訳を確認し、慎重に判断することが大切です。信頼性の高い不動産会社を選び、納得のいく形で契約を進めましょう。

仲介手数料0円から契約できる不動産屋を通す

仲介手数料が0円から契約できる不動産会社を通すという方法があります。仲介手数料無料の不動産会社は、物件オーナーから広告費や紹介料などを得ることで仲介手数料を無料に設定しています。 

しかし、仲介手数料無料の不動産会社のなかにはデメリットもあるため注意が必要です。

<仲介手数料無料の不動産屋を利用する際の注意点>

  • 追加費用の確認:手数料が無料でも、別の名目で費用が発生する可能性があります。他の費用を事前に確認しましょう。
  • 物件情報の信頼性:無料の理由を確認し、物件情報が正確であるかチェックしてください。古い物件や条件が悪い物件が含まれている場合があります。
  • サービスの質:サービス内容が十分かどうか確認するようにしましょう。手数料が無料の分、サービスの質が低い可能性があります。
  • 契約内容の理解:契約内容をしっかりと理解し、不明な点は確認することが重要です。特に、退去時の費用や修繕義務について確認しましょう。
  • 信頼性のチェック:不動産業者の評判や信頼性を確認してください。口コミやレビューを参考にし、信頼できる業者かどうか判断しましょう。

仲介手数料無料の不動産屋を利用する際には、事前に業者についてよく調べ、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

初期費用を抑えるコツ

賃貸物件を借りる際にかかる初期費用は、家賃の敷金や礼金、仲介手数料などがあり、大きな負担となります。そこで、初期費用を抑えるためのコツを紹介します。

①初期費用を抑えるコツ:物件選びのポイント

初期費用を抑えるには、まず物件選びから始めましょう。礼金や敷金が少ない物件を探したり、仲介手数料が家賃の0.5ヶ月以下に設定されている物件を選ぶことで、初期費用の削減につながります。

初期費用を抑えるコツとして、物件選びのポイントは以下のような点があります。

  • 礼金なしの物件を選ぶ
  • 敷金が少ない物件を選ぶ
  • フリーレント付きの物件を選ぶ
  • 仲介手数料が家賃の0.5ヶ月以下の物件を選ぶ

これらのポイントを参考に、物件選びを行うことで、初期費用を抑えることができます。

②初期費用を抑えるコツ:削減する交渉術

減額交渉は難しく、成功する確率は高いとは言えませんが、交渉してみる価値はあります。
そこで、少しでも初期費用を抑えるための交渉術のポイントをご紹介します。

<交渉可能な初期費用>

  1. 仲介手数料:仲介手数料は、家賃の0.5ヶ月分が上限とされています。しかし、実際には1ヶ月分程度支払うケースが多く見られます。
  2. 礼金:オーナーへの対する謝礼金として使われ、返還されません。礼金は地域によって異なりますが、家賃の1ヶ月分程度を支払うケースが多いです。
  3. オプション費用(除菌消臭や虫駆除):室内抗菌代除菌消臭代などは、業者によっては くん煙剤や除菌スプレーを撒いてるだけといったケースが多く、悪徳な業者は請求だけして実際は何も行っていないこともあります。
  4. 家賃:空室が多い物件や築年数が経過している物件であれば、家賃交渉が成功する可能性が高くなります。

交渉の際には、以下のポイントを意識しましょう。

  • 根拠となる情報を準備する:物件の周辺相場や過去の成約事例などの情報を準備することで、交渉を有利に進めることができます。
  • 強引な交渉は避ける:交渉はあくまでも相手と協力して解決策を見つける場です。強引な交渉はトラブルのもとになるので、冷静かつ丁寧に交渉しましょう。
  • 妥協点を見つける:交渉は双方が納得できる妥協点を見つけることが重要です。自分の主張ばかりを通そうとせず、相手側の意見も尊重しましょう。

初期費用は、大きな負担となるため、少しでも抑えたいと考えている方も多いでしょう。交渉術を駆使して、初期費用を削減することに成功すれば、その分を生活費や貯蓄に回すことができます。

交渉しなくても仲介手数料無料にする方法

交渉の仕方について前述しましたが、最初から「仲介手数料無料」で契約できる不動産屋に依頼すれば、交渉しなくても仲介手数料0円で契約することができます。

意外と知られてませんが、最近ではオンライン店舗で営業する不動産屋など自社の営業コストを削減してお客様に還元する不動産屋が増えています。当サイトを運営しているホンネ不動産がまさに仲介手数料0円〜契約できるというサービス内容で東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫エリアを対応しています。

仲介手数料無料の場合はどこで不動産屋は儲けているのか

不動産屋はお客様からの仲介手数料のみが純粋に利益となります。(一部ぼったくり業者ではそれ以外の費用を上乗せ請求してる場合あり)そのため、仲介手数料を無料にしてしまうと利益がなくなってしまう為、経営が難しくなってしまいます。

ですが、物件によっては、オーナー様から手数料がもらえる場合があり、こういった物件の場合はお客様に割引をしても赤字にならず利益が出せるように自社の営業コストを削減してるため、仲介手数料を安くする事ができます。

▼手数料無料のより詳しい仕組みの解説は別記事で解説してますので見てみてください

まとめ:初期費用を節約するコツ

初期費用を節約するコツについて、大きく分けて2つご紹介いたしました。1つ目は物件選び。敷金礼金ゼロの物件やフリーレント付き、仲介手数料無料の物件を探すことが有効です。2つ目は交渉術。仲介手数料を減額してもらったり、他の初期費用を削減したりすることで、初期費用を大幅に節約することができます。

なお、初期費用節約のうえで、重要となるのが依頼する不動産会社の選定です。安さばかりをウリにしている場合は、信頼性が低い・サービスが悪いなどの可能性があるため、事前に口コミやレビューを参考にし、評判や信頼性を確認するようにしましょう。
信頼できる不動産屋に依頼することで、無用なトラブルを回避でき、初期費用削減の成功率が高まります。

これらのコツを参考に、できるだけ初期費用を抑えてお得に賃貸物件を借りましょう。また、仲介手数料以外にも初期費用を安くする方法について他の記事で解説してますので見てみてください

これから引越す予定の人へ

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さらに、ホンネ不動産は仲介手数料が0円から。およそ家賃1ヶ月分の初期費用をまるっと節約できます。来店も不要なので、遠くに住んでいて引っ越し先の不動産屋に行けず不安に思っている方や、営業トークではなく”本音のアドバイス”を聞いて物件を選びたいという方にもオススメです。

▼こんな人におすすめ

  • お部屋を借りる初期費用で損をしたくない
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【監修】中川 真吾

(株)ホンネ不動産 執行役員、Google口コミ社内No.1、不動産業界6年以上。関西出身。沢山のお客様のお部屋探しをサポートをしています。