遅延が多い首都圏の路線ランキング!混雑緩和でも混んでる?穴場路線はどこ?

遅延が多い首都圏の路線ランキング!混雑緩和でも混んでる?穴場路線はどこ?

【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。

首都圏の電車は、世界有数の運行本数を誇る一方で、遅延も発生しやすいことで知られています。そのため、電車遅延に悩まされた経験がある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、首都圏の路線別遅延ランキングをご紹介いたします。ランキングに加え、ラッシュ時の遅延の特徴や遅延を避けるために注意すべき点についても解説します。また、遅延が少ないおすすめの路線もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

首都圏の遅延が多い路線ランキング!遅延が少ないおすすめな路線はどこ?

首都圏の通勤ラッシュにおいて、遅延は大きなストレスの原因となります。首都圏の鉄道を利用する際は、遅延が発生しやすい路線と遅延が発生しにくい路線を把握しておくことが大切です。遅延の多い路線を利用する際は、余裕を持った行動を心がけましょう。

遅延が少ないおすすめな路線はどこ?【首都圏】

首都圏の鉄道の中で、以下の路線は比較的遅延が少ない傾向にあります。
通勤・通学のために遅延が少ない路線を探している方は、参考にしてみてください。

<遅延が少ないおすすめ路線>

  • 都営大江戸線
    比較的遅延が少ない路線として知られています。環状運転を行っているため、遅延が発生してもすぐに復旧する傾向にあります。
  • 東武伊勢崎線・日光線
    都内から埼玉・栃木方面へ向かう路線です。特急や快速などの優等列車が充実しているため、定時運行率が高い傾向にあります。
  • 東武東上線
    池袋から埼玉方面へ向かう路線です。比較的複線化が進んでいるため、遅延が発生しにくい路線と言えます。
  • 京王井の頭線
    渋谷から吉祥寺方面へ向かう路線です。地下区間が多く、信号トラブルなどが発生しにくい路線と言えます。
  • 相鉄線
    横浜から海老名方面へ向かう路線です。2019年の相鉄・JR直通線の開業によって、都心へのアクセスが便利になり、遅延が発生しにくくなりました。

遅延が少ない各路線については、こちら(遅延が少ないおすすめ路線)にて詳しく説明しています。

首都圏で最も遅延が多い路線は?

一方、遅延が多い路線としては、東京メトロ千代田線、JR中央・総武線各駅停車(三鷹~千葉)、JR中央快速線・中央本線(東京~甲府)などが挙げられます。
ランキングの上位には、混雑率の高い路線が並んでいます。混雑が遅延の原因となっている可能性が高いです。

<遅延が多い路線TOP5>

  • 東京メトロ千代田線
  • JR中央・総武線各駅停車(三鷹~千葉)
  • JR中央快速線・中央本線(東京~甲府)
  • 小田急線
  • JR埼京線・川越線(大崎~新宿~武蔵高萩)

これから、首都圏で遅延が多いTOP5路線の遅延状況について詳しくご紹介していきます。

東京メトロ千代田線が1位!

千代田線はJR常磐緩行線や小田急線と直通運転を行っているため、これらの路線で発生した遅延が千代田線にも波及します。特に常磐線の設備故障や小田急線の混雑・事故が影響を及ぼしやすいです。特に、綾瀬~北千住間の停車信号に引っ掛かって遅延することが多い傾向です。

朝ラッシュの混雑率は首都圏では完全に首位。ラッシュ時間帯は、非常に過密なダイヤとなっており、乗降時間の延長やわずかな遅延が後続の電車に連鎖的に影響を与えやすくなっています。特に混雑する駅では、乗降に時間がかかるため、停車時間が予定よりも長くなり、これが遅延の原因となっています。北千住駅や大手町駅などの主要駅でこの傾向が顕著です​。

なお、30分以上の遅延はまれで、半分以上が10分以下の遅延です。運休はほぼ無いので、遅延対策としては、最初から10分遅れると想定し、早めの行動をとると良いでしょう。

JR中央・総武線各駅停車(三鷹~千葉)が2位!

中央・総武線各駅停車は、他の路線との直通運転を行っているため、それらの路線での遅延が波及することがあります。特に、中央線快速や東京メトロ東西線との直通運転が遅延の原因となりやすいです​。また、複々線区間を走行するため、並行する快速線の影響を受けやすく、これが遅延の一因となることがあります​。

中央・総武線各駅停車の遅延は10分から30分程度の遅れが頻繁に発生しています。特に、朝ラッシュ時の遅延が目立ちます​。平日20日中19.0日の遅延となっている状況ですので、ほぼ毎日電車が遅れる路線と認識しても良いでしょう。

利用客が多い路線なだけあって、乗客に関するトラブルの頻発・過密なダイヤ運行により、少しの遅れが連鎖的に大きな遅延を引き起こすことがあるようです。また、人身事故が多い路線としても有名ですが、ホームドアの設置が遅れているため、なかなか状況が改善されていないようです。

JR中央快速線・中央本線(東京~甲府)が3位!

JR中央快速線・中央本線は、2位のJR中央・総武線各駅停車と同様に平日20日中19.0日も遅延しています。
なお、中央本線(甲府方面)では距離が長いため、途中でのトラブルや遅延が発生しやすくなっています。山梨から西東京側を抜け都心に出てくるルートのため、動物などの線路内立ち入りが原因となることが多いようです。踏切事故や架線支障、信号トラブルなどが発生すると復旧に時間がかかり、大幅な遅延につながることがあります​。

また、朝のラッシュ時に2~3分間隔で電車が運行されており、非常に過密なダイヤです。乗降時間のわずかな延長が後続の列車に波及し、遅延が連鎖的に発生することがあります。中央快速線は日常的に遅延が発生しており、特にラッシュアワー時には10~20分の遅延が頻繁に見られます。これに対し、中央本線の長距離区間では30分以上の遅延が発生することもあります。

これらの要因により、JR中央快速線および中央本線は頻繁に遅延が発生しやすい路線となっています。通勤・通学の際には、遅延を考慮した時間設定が重要です。

小田急線が4位!

小田急線は東京都心から神奈川県内の主要都市を結んでおり、通勤や観光に利用されています。遅延状況は平日20日中18.8日となっており、10分以上の遅延は少なめですが、10分以下の遅延が頻発する路線です。

なお、東京メトロ千代田線やJR常磐線との相互直通運転が行われており、これが遅延の原因の1つになっています。2路線が遅延してしまうと小田急線も影響を受けます。また、人身事故も頻繁に発生する傾向にあり、特に小田原線の本厚木駅〜愛甲石田駅間や代々木上原駅などで起こりやすいです。これにより、長時間の運行停止や大幅な遅延が生じることがあります。

朝夕の通勤・通学時間帯には非常に過密なダイヤで運行されており、わずかな乗降時間の延長が後続列車に影響し、連鎖的な遅延が発生します。乗車時間が短い快速列車や急行列車に、乗客が集中してしまうことも遅延につながっています。

通勤・通学小田急線を利用する場合は、遅延を前提に時間に余裕をもって行動した方が良いでしょう。

JR埼京線・川越線(大崎~新宿~武蔵高萩)が5位!

この路線は、東京都品川区の大崎駅から埼玉県川越市の川越駅を結ぶ路線で、さらにJR川越線と直通運転を行い、埼玉県の武蔵高萩駅まで運行されています。これらの路線は、通勤・通学の重要な幹線として多くの利用者に利用されています。

「大崎~新宿~武蔵高萩」の区間は、混雑緩和策として大宮駅始発の列車を増発したにもかかわらず、混雑が続いています。現状、平日20日中18.3日の遅延となっており、以上の遅延が頻繁に報告されています。特に、朝夕のラッシュ時間帯に多く発生しており、遅延の主な原因は、利用客数の多さや川越線の直通運転が原因だと考えられます。

川越線は風に弱く強風の時はほぼ遅延する傾向にあり、直通運転する埼京線も影響を受けます。また、埼京線は相鉄線やりんかい線と直通運転を行っているため、これらの路線での遅延が埼京線にも波及しやすいです。

埼京線は、池袋駅や新宿駅などの主要駅へ向かう路線なので混雑率がかなり高いです。ラッシュ時間帯は満員電車による強いストレスに注意が必要です。

遅延の原因とは何か?

首都圏の電車の遅延には以下のとおり、多くの原因が考えられます。

  1. 乗客の多さ:
    • ラッシュアワー: 通勤・通学時間帯に大量の乗客が集中するため、乗降に時間がかかり、遅延が発生しやすいです。
    • イベント: コンサートやスポーツイベントなどの特定のイベントにより、一時的に乗客が増加することがあります。
  2. 事故やトラブル:
    • 人身事故: 駅や踏切での人身事故は、電車の運行を一時的に停止させ、大きな遅延を引き起こします。
    • 車両故障: 電車の機械的な故障や設備の不具合が発生すると、その復旧作業のために遅延が発生します。
  3. 天候の影響:
    • 大雨や台風: 大雨や台風による冠水や強風の影響で、安全のために運行を見合わせることがあります。
    • 雪や凍結: 降雪や線路の凍結により、電車の運行が難しくなることがあります。
  4. 設備の問題:
    • 信号機トラブル: 信号機の故障や不具合が発生すると、列車の運行に支障をきたし、遅延が発生します。
    • 踏切の異常: 踏切の遮断機や警報装置の故障も遅延の原因となります。
  5. 運行計画の変更:
    • 臨時ダイヤ: 緊急対応や計画的な工事によるダイヤの変更が遅延を引き起こすことがあります。
    • 他路線の影響: 他の路線での遅延が波及し、連絡運行を行っている路線でも遅延が発生することがあります。
  6. 自然災害:
    • 地震: 地震発生時には安全確認のために運行を見合わせることがあり、その後の復旧に時間がかかることがあります。
    • 土砂崩れ: 土砂崩れや落石による線路の損壊が発生すると、復旧作業により遅延が生じます。
  7. 人的要因:
    • 運転士や駅員のミス: 運転士や駅員の操作ミスや不適切な対応が遅延を引き起こすことがあります。
    • 乗客のトラブル: 乗客同士のトラブルや急病人の発生により、一時的に運行が止まることがあります。

これらの要因が重なり合い、首都圏の電車は遅延が発生しやすくなっています。鉄道会社はこれらの遅延を最小限に抑えるために、さまざまな対策を講じていますが、完全に防ぐことは難しいのが現状です。

ラッシュ時間帯における遅延の特徴

ラッシュ時間帯は、通勤・通学客が集中するため、遅延が発生しやすくなります。特に、次のような遅延が多い傾向にあります。

  • 始発・終電付近の遅延
  • 混雑による遅延
  • 人身事故による遅延

遅延を避けるためには、次のような対策が大切です。

  • 余裕を持った行動
  • 遅延情報を随時確認
  • 混雑時間帯を避ける(オフピーク通勤)

避けるべき遅延の多い路線

遅延が多い路線は、時間のロス、ストレスの増加、体調不良を引き起こす可能性があります。首都圏での引っ越しを検討している場合は、なるべく時間通りに運行される路線に住むことをおすすめします。

遅延が多い路線は避けるべき

遅延が多い路線を避けるべき理由は以下のとおりです。

  • 通勤・通学の時間管理が難しい
    頻繁な遅延により、毎日のスケジュールが乱れ、重要な会議や授業に遅刻するリスクが高まります。
  • ストレスの増加
    遅延や混雑が続くと、精神的なストレスが増し、心身の健康に悪影響を及ぼします。
  • 生活の質の低下
    帰宅時間が遅くなることで自由時間が減り、家族との時間やリラックスする時間が少なくなります。
  • 計画の立てにくさ
    遅延を考慮して早めに出発する必要があり、無駄な時間が増えます。
  • 経済的な影響
    遅延による乗り換えやタクシー利用で交通費が増加し、時間のロスによる間接的な経済的損失も発生します。
  • 信頼性の低下
    遅延が多い路線を利用することで、職場や学校に対する信頼性が低下するリスクがあります。遅刻や欠勤が多くなると、評価に影響を与えることもあります。

これらの理由から、遅延が少ない路線を選ぶことで、日常生活の質を向上させ、ストレスやリスクを軽減することができます。

不動産屋に相談すべき沿線選び

不動産屋に相談すると、遅延が少ない路線に関する情報を提供してくれます。不動産屋に相談することで、自分に合った路線を見つけましょう。

<不動産屋に相談すべき沿線選びのポイント>

  • 沿線の遅延状況
    不動産屋は、各路線の遅延状況に関する情報を収集しています。遅延が多い路線、少ない路線、遅延の原因などを教えてくれるでしょう。
  • 混雑状況
    ラッシュアワーの混雑状況も重要な要素です。不動産屋は、各路線の混雑状況に関する情報を提供し、快適に通勤できる路線を提案してくれます。
  • 生活環境
    通勤だけでなく、生活環境も考慮する必要があります。不動産屋は、各路線沿線のスーパー、病院、学校などの施設情報を提供し、住みやすいエリアを提案してくれます。
  • 予算
    家賃や初期費用などの予算も重要な要素です。不動産屋は、予算に合った物件情報を提供し、無理のない物件選びをサポートしてくれます。

遅延が少ないおすすめ路線

遅延が少ない路線沿線の物件を選ぶことで、通勤・通学の安定性、時間の有効活用、ストレス軽減、生活の質向上、信頼性の向上、計画的な行動が可能となり、快遅延が少ない路線を選ぶことで、快適な電車移動を実現しましょう。

以下より、各路線について詳しく説明していきます。

遅延が少ないオススメ:都営大江戸線

都営大江戸線が遅延が少ない理由として、環状線のため折り返し時間が少ないことと、都内を走る地下鉄の中で、最も深い場所を走る路線であるため台風などの天候の影響を受けにくい点が挙げられます。また、新宿や六本木、日比谷などへのアクセスがよく、駅や車両もきれいです。

ただし、混雑率が高い路線でもあるため朝のラッシュ時間帯は混雑が予想されますので、その点は心に留めておきましょう

遅延が少ないオススメ:東武伊勢崎線

東武伊勢崎線は、東京都浅草駅から栃木県太田市の伊勢崎駅を結ぶ全長114.5kmの路線です。また、乗り入れ路線も多くなっています。そんな長距離路線でありながら、東武伊勢崎線の遅延率は低く、近年では年間平均で0.4%程度となっています。これは、首都圏の主要路線の中ではかなり低い数値です。

東武伊勢崎線は東京メトロの3路線と相互直通運転をおこなっています。乗り入れ先の路線は遅延が頻発しないため、ダイヤが乱れることは少ないですが、他路線での遅延が伊勢崎線に波及する可能性があることは頭に入れておきましょう。半蔵門線直通電車は間隔調整などで遅延しやすいので注意が必要です。

遅延が少ないオススメ:東武東上線

東武東上線は、埼玉県の寄居駅から池袋まで続く路線で、沿線には住宅街や大学が多く、通勤・通学路線として利用されています。特に池袋勤務の人におすすめです。また、沿線には川越や秩父などの観光地もあり、休日のレジャーにも利用できます。

遅延が少ない路線としても知られており、2022年度の平均遅延時間は、約2.8分と首都圏の主要路線の中でも非常に少ない水準となっています。
遅延した場合でも、ほとんどが10分以下の遅延なので、余裕をもって家を出れば就業時間に間に合うでしょう。

遅延が少ない理由は、以下の2点が挙げられます。

  • 複々線化の進捗:池袋から川越までの区間が複々線化されており、快速・急行・準急・普通と種別が多いにも関わらず、列車の運行がスムーズに行われています。
  • 踏切が少ない:東上線は、複々線化されている区間を中心に踏切が少ないため、踏切による遅延が発生するリスクが低くなっています。

遅延が少ないオススメ:京王井の頭線

京王井の頭線は、首都圏の中でも遅延が少ないことで知られています。渋谷駅から吉祥寺駅までを結ぶ路線で、複々線化されているためダイヤが安定しており、遅延が発生しにくいという特徴があります。また、駅間距離が短いため、各駅停車でも比較的早く目的地に到着できます。

さらに、京王井の頭線は沿線の治安が良いことでも知られています。閑静な住宅街が多く、犯罪発生率も低いことから、女性の一人暮らしや子育て世帯にも人気があります。

京王井の頭線は、遅延が少ないだけでなく、快適なアクセスを提供する魅力的な路線です。神泉や渋谷で勤務、または明大前に通学する人に特におすすめです。

遅延が少ないオススメ:相鉄線

相鉄線は他の首都圏の主要路線に比べて、混雑率がやや低めであるため、乗降時間の延長による遅延が発生しにくいです。また、他の路線と直通運転をしていないのも遅延の少なさに繋がっています。運行ダイヤが安定しており、特に混雑時間帯に合わせた増発やダイヤ調整が頻繁に行われています。

加えて、踏切の数が少ないため、踏切事故や緊急停止による遅延が少ないです。また、一部区間では連続立体交差事業が進んでおり、踏切に起因する遅延がさらに減少しています

ただし、朝の通勤ラッシュ時は運行ダイヤが過密になっているため、間隔調整などで10分以下の遅延が発生することもあるため、その点は注意が必要です。

まとめ:首都圏の遅延が多い路線と遅延が少ない路線にいて

まとめとして、首都圏の遅延しやすい路線と、比較的遅延の少ない路線には明確な違いがあります。都心部を通過するJR中央線や京浜東北線などは、乗客数や他路線との接続の多さが遅延の主な原因です。

一方、西武池袋線や京王井の頭線など、郊外を走る路線は他の影響を受けにくく、運行が安定しています。通勤・通学の際は、こうした遅延傾向を把握し、路線選びや出発時間の調整を行うことで、時間を有効に活用できるでしょう。遅延情報を定期的にチェックし、柔軟に対応することが大切です。

他にも、首都圏のエリア情報記事や部屋探し関連の記事を書いてますので、これから引っ越しをする予定の人は参考に見てみてください。

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【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。