一人暮らしでの生活費はいくら必要?年収と年齢別に解説

一人暮らしでの生活費はいくら必要?年収と年齢別に解説

【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。

「一人暮らしでかかる1ヵ月の費用はどれくらい?」「生活費の中で大きな割合を占める項目は何か? 」初めての一人暮らしだとわからない方も多いと思います。お金を使いすぎて金欠に…なんてことにならないためにも、自分の収入に対しての生活費目安を把握しておくことはとても大切です。
そこで、本記事では一人暮らしにかかる費用を徹底解説!生活費割合のシミュレーションや節約のコツも交えながらご説明していきます。

1ヵ月あたりの生活費【統計データ】

一人暮らしの費用の平均データは以下のとおりです。
なお、以下の費用項目の他にも、各種税金や健康保険料などの納付分が必要となります。

全体平均

支出項目平均割合
食費36,765円20.6%
住居費(家賃)54,406円30.5%
光熱・水道費11,698円6.6%
生活用品費(家具・家事用品)4,483円2.5%
被服費5,715円3.2%
保健医療費6,664円3.7%
交通・通信費18,971円10.6%
娯楽費18,038円10.1%
その他(交際費など)21,398円12.0%
合計178,138円
参考:総務省統計局「家計調査(家計収支編)調査結果」(2022年) ※小数点以下第2位を四捨五入

男性(34歳以下)

支出項目平均
食費39,821円
光熱・水道費6,981円
生活用品費(家具・家事用品)6,595円
被服費2,727円
保健医療費3,533円
交通・通信費19,535円
娯楽費21,126円
その他(交際費など)16,989円
合計117,307円
参考:総務省統計局「家計調査(家計収支編)調査結果」(2021年)※住居費は除いています。

女性(34歳以下)

支出項目平均
食費29405円
光熱・水道費8350円
生活用品費(家具・家事用品)7,440円
被服費10314円
保健医療費6251円
交通・通信費20579円
娯楽費17858円
その他(交際費など)24599円
合計124,796円
参考:総務省統計局「家計調査(家計収支編)調査結果」(2021年)※住居費は除いています。

地域別平均

地域平均
北海道・東北地方146,595円
関東地方178,436円
北陸・東海地方155,891円
近畿地方159,768円
中国・四国地方148,186円
九州・沖縄地方140,945円
※参考:家計調査2022年度(表番号3)

収入階級別平均

年収平均
年収100万円未満109,365円
~年収200万円117,151円
~年収300万円154,061円
~年収400万円165,243円
~年収500万円188,701円
~年収600万円207,655円
※参考:家計調査2022年度(表番号5)

一人暮らしに必要な費用は、上記の統計の通り、住む場所・年齢・性別・ライフスタイルなどによって上下しますが、最低でも110,000円はかかると考えておくと良いでしょう。

生活費シミュレーション

前項にてご紹介した表を基に、一人暮らしにかかる支出を収入別にシミュレーションしてみました。
自分の収入に対しての生活費の目安として、ぜひご参考になさってください。

項目手取り 15万円手取り 20万円手取り 25万円
食費27,000円37,000円50,000円
住居費(家賃)37,500円50,000円62,500円
光熱・水道費10,000円11,000円12,000円
生活用品費(家具・家事用品)4,000円4,500円5,000円
被服費4,800円6,500円7,500円
保健医療費6,700円6,700円6,700円
交通・通信費15,000円19,000円25,000円
教養娯楽費15,000円21,500円25,000円
その他(交際費など)20,000円23,800円26,300円
貯金・予備費10,000円20,000円30,000円
合計150,000円200,000円250,000円
※家賃は手取り収入の25%で仮定

15万円の場合:地域によっては1Rの部屋を借りるのも難しいです。条件を見直し家賃を安く抑えるか、他の支出を減らすといった対策が必要です。

20万円の場合:手取り15万円に比べ少し余裕が出てくるため、1R・1Kの部屋が借りやすくなります。食費にも余裕があり、週に何度かは外食をしても問題ありません。

25万円の場合:住居費に余裕ができ、借りる部屋の選択肢が広がります。広い居室の物件や駅チカ、築浅などなにかひとつの要素が贅沢な物件を選んでも良いでしょう。ただし、部屋が広くなる分、光熱費が高くなる傾向にあるため、無駄遣いには注意が必要です。

上記は全年齢平均の割合に照らし合わせたシミュレーションとなります。住む地域や年齢など、条件によって優先する支出の項目は変わってきます。オシャレを楽しみたい方、グルメや人付き合いにお金をかけたい方など、生活上で重視するポイントは人それぞれです。まずはシミュレーションをひとつの目安として参考にし、ご自身のライフスタイルにあわせて無駄な支出や優先すべき使い道を判断しましょう。

生活費を抑えるには

家賃(住居費)を抑える

一般的に人暮らしの家賃目安は「手取りの3分の1に収めるのが理想」と言われています。
一人暮らしの費用の中で最も大きな割合を占める項目「家賃」。家賃を抑えることが生活費用全体の節約に効果的です。一人暮らしを始めるときは、家に対して多くの理想を持つかと思いますが、”無理せず収入に見合った家賃の物件を探す”ことが大切です。
お部屋探しの際は、希望条件を見直し妥協ポイントを探ることで家賃を抑えることができます。家のグレード・駅からの距離・設備など、自分が譲れない点・妥協できる点を洗い出し、不動産会社へ率直に伝えることで自分の希望に近い物件を探してもらうと良いでしょう。

家賃の目安

収入手取りの3分の1以内手取りの4分の1以内
手取り18万円約60,000円約45,000円
手取り19万円約63,000円約47,500円
手取り20万円約67,000円約50,000円
手取り21万円約70,000円約52,500円
手取り22万円約73,000円約55,000円
手取り23万円約76,000円約57,500円

★POINT★
・一人暮らしの家賃目安…「手取りの3分の1」
・入居居審査の基準… 家賃の36倍以上の年収

一人暮らしの家賃目安は「手取りの3分の1」ですが、貯金をしたい・趣味にお金を使いたいという人は家賃を「手取りの4分の1」まで下げてみても良いでしょう。無理に生活費を削らなくてよくなるため、お金に余裕が生まれます。ただし、安すぎる物件には要注意!事故物件や騒音トラブルなど、住みずらくなって結局また引越しするハメに…なんて可能性があります。

東京23区で家賃相場が安い区5選

家賃を抑える場合、相場が低めなエリアを選ぶのも効果的。それだけで2万円近く費用を抑えられます。
東京でお部屋をお探しの場合、23区外や千葉・埼玉まで範囲を広げることで、より安い部屋が見つかりやすくなります。
※東京23区の一人暮らし向けの家賃相場の平均は約7.5~8万円

1R(ワンルーム)1K・1DK
葛飾区53,000円61,800円
足立区54,100円62,500円
練馬区54,700円64,200円
板橋区56,700円63,600円
江戸川区58,900円61,900円
※参考:全国宅地建物取引業協会連合会のデータ

家賃節約のコツ

  • 家賃相場が低いエリアを狙う
  • 駅からの距離を妥協する
  • 最寄り駅は急行が止まらない駅を選ぶ
  • ワンルーム(1R)か1Kの間取りを選ぶ
  • ユニットバスを選択
  • アパートタイプの物件を選ぶ

水道光熱費を抑える

水道、電気、ガスなどは重要なライフラインですが、家賃と同様に固定費の部類です。ただし、家賃とは違って節約できる余地が多い費用なので、可能な限り節約しましょう。こまめな節水・節電を心がける、節電グッズを活用するなど日々の細かな節約が重要となってきます。

光熱費節約のコツ

  • 都市ガスのお部屋を選ぶ
  • 新電力会社に変更する
  • タップ式のコンセントを利用して待機電力を抑える
  • 冷蔵庫の開閉頻度・時間を減らす
  • 浴槽のお湯を洗濯に再利用
  • エアコンと一緒にサーキュレーターを回す
  • エアコンの温度を一定にする
  • こまめな節水を心がける、節水シャワーヘッドを利用

電力・ガス会社は比較して決めるべき

電気やガス会社との契約プランを見直すことで、料金を下げられる場合があります。
会社によって、料金プランや割引キャンペーンが違うので比較して決めるのをおススメします。上手く選べば、一人暮らしの月の使用量で千円ほど、年間1万円以上お得になります。

都市ガスとプロパンガスの料金の差

公共料金である都市ガスは基本料金が安く、急な値上がりはありません。一方プロパンガスは各会社が料金設定をしているため、市場価格で金額が変動するので高額になりやすいです。都市ガスとプロパンガスでは半額近くも費用に差が生まれるため、お部屋探しの時点で「都市ガス」に絞って探すと良いでしょう。

都市ガスプロパンガス
1㎥あたりの料金314円504円
5㎥使用した場合1,570円2,520円
基本料金750円1,574円
月額合計2,320円4,094円
一人暮らしの1ヶ月の平均ガス使用量(5㎥)で計算した料金比較

食費を抑える

食費を節約するためには、まず自炊中心の食生活にすることが大事。コスパの良い食材を購入することで、半額近く費用を抑えることができます。もやし・豆腐などの安くてかさ増しできる食材や、夕方以降のスーパーに置かれる割引品を上手く利用するのがおススメです。学校や職場でのお昼ご飯も、自分でお弁当を持参すれば昼食代はほとんど掛かりません。毎日自炊が面倒という方は、時間がある時に大量に作って冷凍しておくと良いでしょう。

食費節約のコツ

  • 自炊を心がける
  • コスパの良い食材を探す
  • 食材は特売日などにまとめて購入
  • 時間がある時に作り置きを用意しておく
  • 外食時は上限金額を設定しておく
  • コンビニの利用を控える

交通・通信費を抑える

公共交通機関を使わずに極力自転車を使用するようにする、定期券ルートを上手く利用するなどして交通費を抑えましょう。
通信費は、スマートフォンやネット回線のプランを定期的に見直すように心がけましょう。よりお得なプランに変更したり格安SIMを利用することで費用を削減できます。また、利用機会が少ないにもかかわらず固定電話を引いている場合は、解約を検討した方が良いでしょう。

交通・通信費節約のコツ

  • 定期券ルートを活用して移動
  • 移動はなるべく自転車を利用
  • ネット回線のプロバイダーを比較検討し、契約を見直す
  • 大手キャリアから格安SIMに切り替える

保険医療費を抑える

保健医療費については、定期的に加入状況を見直し、他の保険と比較するようにしましょう。
20代の場合は、貯蓄型の保険よりも掛け捨て型の保険のほうが保険料が安いため、掛け捨てを選ぶことで数千円田単位の節約になります。

娯楽・交際費

交友関係や趣味の時間は生活を豊かにしてくれる大切なものですが、大幅な出費とならないように気をつけましょう。
無駄な飲み会は断る、娯楽費は最初に予算を決めて上限を超えないようにするなど、家計を圧迫しない程度に抑え、出費のバランスを取って楽しむようにしましょう。

娯楽・交際費節約のコツ

  • 映画・漫画・音楽は定額のサブスクリプションを利用する
  • 必要最低限のお金しか持ち歩かない
  • クレジットカードを使わない
  • 気の進まない集まりには参加しない
  • 友人と会うなら夜より昼間を選ぶ

一人暮らしにかかる初期費用

一人暮らしを始める際には、多くの初期費用がかかります。
こちらも念頭に入れておきましょう。

  • 住居関係費(賃貸住宅契約にあたる初期費用)
  • 引越し費用
  • 家具・家電・生活用品等の購入費用

初期費用については、下記記事にてより詳しく解説しておりますのでぜひご覧ください。

まとめ

一人暮らしに必要な各種費用の相場をご紹介しましたが、家賃や食費をはじめ、様々なお金が必要お金が掛かることをイメージできたかと思います。社会人の場合でも新卒の場合には、決して余裕のある生活を送れません。だからこそ、生活費のバランスを上手く取りつつ可能な限りの節約をすることが大切です。

生活費を抑える中で、一番効果的な方法は家賃の節約です。お部屋探しの時点でしっかりと自分の収入とライフスタイルに合った物件を選ぶことが重要となってきます。
希望条件を整理し、不動産屋と相談しながら後悔のないお部屋探しをするようにしましょう。

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【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。