初めての一人暮らしの始め方は?最初に必要な費用や部屋の決め方・やることを解説

初めての一人暮らしの始め方は?最初に必要な費用や部屋の決め方・やることを解説

【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。

今回は、一人暮らしを始める方に向けて、一人暮らしのスタートを切るためのステップを詳しく解説します。
初めての一人暮らしで必要な手続きや用意するもの、一人暮らしを成功に導くポイントもご紹介してますので、ぜひ新生活の参考にしてください。

1. 一人暮らしに必要な費用をチェック

まずは、一人暮らしに必要な費用についてどれくらいかかるのかをしっかり押さえておきましょう。

お部屋を借りるための初期費用

賃貸物件に住む場合、物件の契約費用や引越し代などの初期費用がかかります。
賃貸物件に住む際に不動産会社へ支払う費用を「初期費用」と呼び、初期費用は一般的に「家賃5〜6ヶ月分」が目安となります。

不動産会社へ支払う費用の内訳

費用相場
敷金家賃賃1ヶ月~2ヶ月分(ゼロの場合も有)
礼金家賃賃1ヶ月~2ヶ月分(ゼロの場合も有)
仲介手数料家賃0.5ヶ月~1ヶ月分+消費税(ゼロの場合も有)
前家賃/前管理費(翌月分の家賃)家賃・管理費1ヵ月分(ゼロの場合も有)
日割家賃/日割管理費(月の途中で入居の場合)管理費・共益費含む
鍵の交換費用(任意)1~2万円
保証会社の利用料(連帯保証人を付けない場合)家賃の0.5~1ヵ月分(保証会社により支払い方法が異なる)
火災保険料1万5,000円~2万円

最近では敷金・礼金が無料の物件など、初期費用を抑えられる物件が増えてきています。大手物件情報サイトで条件を絞り込んで検索したり、信頼できる不動産屋に尋ねてみるのも良いかと思います。
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また、一人暮らしを始めるには初期費用の他に「引っ越し費用」や「家具・家電購入費」なども計算が必要となることも頭に置いておきましょう。

引っ越し費用(業者利用する場合)

引越し費用は、荷物の量や大きさ、引越しをするシーズン、移動距離に応じて変動するため、見積金額の合計だけでなく内訳(「基本運賃」+「実費」+「オプションサービス費」)まで確認するようにしましょう。一人暮らしの荷物の場合、単身者パックなどを利用することでより費用を抑えられるかと思います。

距離5月~12月(閑散期)5月~12月(閑散期)
横浜→東京
(約45km)
47,000~61,000円37,000~49,000円
名古屋→東京
(約350km)
55,000~95,000円54,000~79,000円
大阪→東京
(約510km)
67,000~120,000円62,000~98,000円
※価格ドットコム参照

引っ越し費用を抑えるポイント

  • 複数社から相見積もりを取って料金を比較
  • なるべく平日に引越しをする
  • 1月~3月の繁忙期を避ける
  • 家具や家電は転居先で購入し、販売店による無料配達サービスを活用
  • 引っ越し単身者パックを利用する
  • フリー便を利用(時間帯指定なし)

家具・家電の購入費

はじめての一人暮らしでは、家具や家電一式を揃えなくてはなりません。家具・家電購入費用は、安価な物で揃えた場合で15〜23万円くらいが目安となります。
インテリアや家電の性能にこだわりのある方は、プラスでもう少し費用がかかってくる想定をしておきましょう。

毎月の費用

一人暮らしをしていく上で、毎月かかる費用(ランニングコスト)はどれくらいになるかチェックしていきましょう。

毎月の生活費(一般的な例)

項目項目
家賃50,000円
食費(外食・酒含む)40,000円
水道光熱費12,000円
通信費10,000円
日用品・雑費15,000円
その他(交際費・娯楽費など)20,000円
合計147,000円

個人差はありますが、上記を参考に、一人暮らしの生活費は「毎月15万円ほど」と想定しておくと良いでしょう。

手取りから見る一般的な家賃相場

基本的に、家賃は自分の手取り収入から計算すると予算を決めやすいでしょう。
一般的に家賃の目安は「手取り収入の1/3」を上限に考えると良いと言われています。

手取り収入家賃の上限目安
15万円5万円
17万円5万6,000円
18万円6万円
20万円6万6,000円
25万円8万3,000円

2. 住む部屋の予算を決める

先ほど「一般的な家賃相場」でもご説明しましたが、生活維持においての一般的な家賃相場は、収入の3割以下が目安といわれています。ただし、 趣味や娯楽にお金を使いたい方・生活に余裕を持たせたい方は”もう少し予算を下げる”、逆に生活費がそれほどかからない・家を充実させたい方は”予算を上げる”など、ご自身のライフスタイルに合わせて調整されると良いでしょう。ご自身の収入・毎月の生活費・ライフスタイルのバランスを考えて予算の上限を設定しておきましょう。

3. 住む部屋を探す

STEP1:エリア選定

通学・通勤先へのアクセス、買い物環境などの立地をベースに住むエリアの候補を決めていくと良いでしょう。
また、特に女性は治安の良さを考慮することも大切です。それによって引っ越し後の生活の暮らしやすさや安心感が違ってきます。
最寄り駅からの距離・物件の広さや築年数・セキュリティ、設備など、自分の中で譲れない条件の優先順位を決めておくとその後のお部屋探しがスムーズになるかと思います。

STEP2:部屋探し(ネット・不動産店舗)

家賃の予算とエリアがおおよそ決まったら、リストアップした希望条件をもとに、物件情報サイトや不動産屋でお部屋を探しを始めましょう。気になる物件が見つかったら、問い合わせを行い、内見可能であれば内見の予約をとります。人気のある物件ほどすぐに入居者が決まってしまうため、ここからはスピード感をもって行動するようにしましょう。

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STEP3:内見

内見予約が取れたら、実際にお部屋の中を見学します。
内見では、直接自分の目で確認・情報収集し、限られた時間の中で物件の状態を把握することが大切です。気になることがあればどんどん不動産屋に確認しておくと良いでしょう。また、住んでから後悔しないためにも、周辺環境や治安についても確認しておくことも重要。隣近所からの騒音はないか、室内だけでなく集合ポストや共有部分が荒れた状態になっていないか、遅い時間帯での周辺の明るさや人通り、買い物環境などもチェックできるとなお安心です。

必要になるアイテムの要点を押さえて準備をしていけば、短い時間の中でも物件の情報をしっかり収集することができます。内見時に押さえておきたい確認ポイントや持っていくと便利なアイテムの紹介記事もありますのでこちらもご参照ください。

STEP4:契約

賃貸借契約までに入居日を決めて、契約手続きを行います。契約時は契約書の内容を充分に確認してから記入・捺印をするようにしましょう。
契約書には敷金・礼金などの金額や設備の修繕に関わる重要事項なども記載されてますので、見落としがないよう注意が必要です。
また、契約者様本人だけでなく、連帯保証人様の分も記入・捺印が必要な場合があります。連帯保証人様が遠方に住んでいる場合は、書類を郵送しての記入・捺印となることがあるため、その際は早めの準備を心がけましょう。

3. 必要なものを揃える

家具

一般的に一人暮らしで必要となる家具としては、以下のようなものが挙げられます。
使える家具を実家から持ち込んだり、知り合いに譲ってもらうことで、費用を抑えることが可能です。

家具相場:約4万5,000円~7万円

  • ベッドと布団(3万円~4万円)
  • テーブル・イス(1万円~2万円)
  • チェスト・収納ケース(5,000円~1万円)

家電

一人暮らしで最低限必要だといわれる家電は、以下のようなものが挙げられます。

家電相場:相場:7万円~14万5,000円

  • 冷蔵庫(約2万円~約3万円)
  • 洗濯機(約2万円~約3万円)
  • テレビ(約2万円~約3万円)
  • 掃除機(約1万円~約2万円)
  • 部屋の照明(5,000円~1万円)※物件に照明が付いていなかった場合

自分で家電を購入する場合は、1~3月の引っ越しシーズンを狙うのがおススメです。「新生活応援セット」などの名目で、冷蔵庫・洗濯機・掃除機などがお得になったセットがあるので、それらを選ぶのも良いかと思います。
引越し当日以降に荷物が到着するように、購入時に搬送の依頼をしておきましょう。

調理家電として炊飯器(約1万円~約1万5,000円)や電子レンジ(約1万円)もあると便利ですが、一人暮らし開始時にお金に余裕がない場合は必要最低限のものに絞り、必要になったら徐々に買い足すと1度に出ていくお金の量を減らせます。

雑貨類

その他、必要な生活雑貨として以下のようなものがあります。

  • カーテン(約3,000円~約5,000円)
  • 調理器具一式(約5,000円)
  • 食器類(約2,000円)
  • 掃除用品(約1,000円)
  • 浴室や洗濯用品(約1,000円~2,000円)

なお、掃除用具や食器などにこだわりが無い場合、100円ショップで揃えることで大きく節約できます。

インターネット環境

自宅にインターネット回線を引きたい場合、事前に手続きを行いましょう。
引っ越しに伴うインターネット回線手続きは、“継続利用”、“新規契約”と、大きく分けて2つ。継続利用の場合は移転手続きを、新規契約の場合は、新規契約の手続きを行いましょう。

光回線を契約に伴い工事が必要ですが、賃貸物件では回線を引くことができない場合もあります。不動産会社に確認してから申し込みましょう。
光回線の工事が不可能な物件の場合は、ホームルーターやポケットWi-Fiを検討すると良いでしょう。

継続利用の場合

集合住宅への引っ越しを考えている場合、まずは管理会社に連絡して回線設備の有無を確認しましょう。設備がある場合は、回線の種類と事業者も確認しておきましょう。その情報を基に現在の回線事業者やプロバイダに問い合わせることで、新居での利用可否を確認してくれることもあります。確認が取れたら、移転手続きを進めていきます。

継続利用のメリット

  • 手続きが比較的ラク(解約・新規契約の手間がかからない)
  • 解約料がかからない

継続利用のデメリット

  • 工事費はかかるが、新規キャンペーンは適用されない
    (時期・サービスによっては安くなったり無料キャンペーンがあることも)
  • 移転手続きの手数料がかかる

新規契約の場合

新規契約の場合、手続き方法はインターネット回線会社やプロバイダにより様々なため、事前に確認しておきましょう。契約内容によっては、継続利用するより安くなったり、乗り換えによるキャッシュバックなどの特典がついたり、スマホとのセット割などがついたりすることもあるので、なるべくお得な会社を選ぶのもいいでしょう。
回線事業者を選んだら、新規申し込みの連絡を行います。申込手続き完了後、工事日程や設定に必要な書類が送付されます。
回線事業者と契約後、プロバイダへの申し込みを行います。回線事業者によって契約できるプロバイダが異なるので、対応するプロバイダの中から選びましょう。なお、回線とプロバイダがセットになったサービスを利用する場合は、一度で申し込みが完了します。

新規契約のメリット

  • 乗り換えなどでお得なキャンペーンが適用されることがある
  • キャッシュバックなどの特典が付くことがある
  • 旧契約の解約金を負担してもらえる場合もある

新規契約のデメリット

  • キャンペーンなどの優遇がない場合、旧契約の解約金や新規契約分の工事費がかかったりする
  • 新規契約の手間がかかる

引っ越しをする

新しい住居の生活環境が整ったら、引っ越しの準備を始めましょう。ここからは引っ越し前後に行うべきことをご紹介していきます。

引っ越し前にやること

  • 入居日が決まったら引越し業者に予約を入れる
  • 引っ越し2~3週間前に荷造り開始とライフライン(電気・ガス・水道)手続き
  • 転居に関連する公的な手続き(転居届(同市町村内)、転出届(異なる市町村への引越し)提出、国民健康保険の資格喪失手続きなど)
  • 郵便物転送の手続き(郵便局に転居届を提出)
  • 遠方の場合は鍵の受渡し方法、受渡し日を確認

引っ越し後にやること

  • 引越し当日は搬出・搬入、鍵の受け渡し、ガス開栓の立ち合いが主な作業。
  • 遅すぎない時間帯に上下階や左右隣の部屋への引っ越し挨拶(任意)
  • 役所に転入届を提出
  • 携帯電話やクレジットカード、運転免許証、銀行口座などの住所変更を行う

一人暮らしを成功させるポイント

一人暮らしは新しい楽しみが待っている一方で、生活の全てを自分で賄わなければなりません。
一人暮らしで困ることがないよう、以下のポイントを押さえておきましょう。

家事をできるようにしておく

一人暮らしなので掃除や洗濯など、家事は全て自分でやる必要があります。実家にいる間に、少しでもできるようにしておくようにしましょう。料理はできなくても、最近では便利な調理家電があったり、お弁当やお総菜を購入するという手もあるので特に心配はいりません。
ただし、食費を節約したい場合は自炊が効果的なため、簡単な料理は作れるようにしておいた方が良いでしょう。

貯金をしておく

一人暮らしには多くの費用がかかります。初期費用だけでなく、毎月のランニングコストも注意が必要です。 電気やガスの契約容量は一人暮らしの場合少額で済みますが、基本料金は発生します。 また、一人暮らしの食事は外食やお総菜の購入が多くなりがちなうえ、自由な時間が増えることで以前より交際費が増えてくる可能性も。 一人暮らし後の生活と支出を予想し、一人暮らし前にある程度の貯金をしておくことをおススメします。

引っ越し後、部屋の防虫・カビ対策

引っ越し後、できるだけ早く部屋に防虫・カビ対策を施しておくと、後々のお部屋の手入れが楽になります。
特にカビは注意が必要で、退去時の原状回復で壁紙の張り替えなどの費用が発生すなど、敷金が返金されなくなる原因になりやすいため、早めの対策が賢明です。

防虫対策

  • くん煙殺虫剤を焚く(部屋に物を運び入れる前、無人の状態で行うと良い)
  • 玄関ドア・窓、網戸に防虫スプレー、畳には突き刺すタイプの防虫スプレーを施す
  • エアコン室外機のドレンホースに防虫キャップを付ける
  • パテでエアコン配管の隙間を埋める
  • ホウ酸団子などのゴキブリ駆除剤を室内に設置

防カビ対策

  • 湿気がこもりやすい場所は常に少し開けておく(押し入れなど)
  • 湿気がこもりやすい、結露しやすい箇所は除湿剤を置いておく
  • 浴室のドアパッキンには、カビ防止のマスキングテープを貼る
  • 浴室に防カビのくん煙剤を焚く

まとめ

初めての一人暮らしは希望に満ちた新たなスタートですが、現実的には費用も多くかかり、責任も伴います。
まずは予算の立てるところから始め、引っ越しまでの流れを把握し、効率的な一人暮らしの準備をシミュレーションするようにしてみましょう。

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  • この記事を書いた人

【監修】角名 達矢

(株)ホンネ不動産創業者、宅地建物取引士、不動産業界20年以上。22歳の時に就職した会社にて不動産業界の慣例・慣習があまりにもひどく衝撃を受け、実務を経験した後27歳で独立。TVメディアに多数出演。賃貸仲介・売買仲介ともに経験豊富です。